両備ホールディングス会長 兼CEO
小嶋光信
今回初めて「にっぽん丸」で行く八丈島と横浜のクルージングを山陽新聞社と両備ホールディングスの共同企画で運航することになり、11月9日に宇野港を出港し、翌10日には八丈島、11日に横浜港へ寄港して、12日に神戸港へ帰着した後、無事、バスで岡山まで帰ってきました。
宇野港では、玉野市の黒田市長はじめ、関係各所の皆さんに盛大な出港セレモニーを開いていただき、満員御礼で出港できたこともあり、お陰様で心ウキウキの船出でした。
低気圧の影響で西から天気が崩れてくる天候でしたが、荒海の中をどうにか、八丈島へ渡船で上陸できました。日程が一日遅ければ、きっと上陸は無理だったでしょうし、八丈富士が見えたら大成功と言われるほど晴天の日が少ないと言われる八丈島で、天候に恵まれての寄港・散策でした。現地の皆さんの太鼓と踊りの歓迎に、心温まるものがありました。いつも様々な島を巡って感激するのは、来島者を心から歓迎してくださる島民の皆さんの温かい熱意で、その熱意にはひたすら感謝です。
今回のメインイベントは、宇喜多秀家公の墓参でした。八丈島は、豊臣秀吉時代の五大老として活躍した宇喜多秀家公が、関ヶ原の戦いで敗れた後に流されたという岡山ゆかりの地なのです。
産業としては、弥生時代から黄八丈と言われる織物が作られていたそうで、あの時代にどうやって人がこの島に渡ってきたのか、これだけ素晴らしい染色と絹織物の技術を持っていたのか、興味津々でした。火山島にしては珍しい、遊歩道で滝の裏側に行ける「裏見ヶ滝」では、稲作のために江戸時代に山の岩を削って水路をめぐらし田耕作していた跡を見て、先人の苦労が偲ばれました。
私どもも、いつかは「にっぽん丸」でのクルージングを!!と心ひそかに願っていましたが、今回、船のサイズが八丈島に適していたこともあって実現し、大変うれしく思っています。
「にっぽん丸」は2010年に大改装されたばかりで、船体も白一色から濃紺と白のツートンカラーとなり、設備も内容も一新され、充実していました。船齢も「飛鳥Ⅱ」より1年新しく、豪華客船としては小ぶりですが、横揺れが少なく快適な船旅が出来ることが自慢です。今回は低気圧で海がうねったため、船酔いしたお客様もいらっしゃいましたが、「にっぽん丸」だからこの程度で済んだのだと、内心、安堵しました。また、食事の美味しさとサービスは業界屈指と言われており、皆様のクルージングライフを十分お楽しみいただけたと思います。アトラクションも本当に充実していましたし、山陽新聞社のスタッフの皆さんも、当社のスタッフも共に明るく、仲良くキビキビと接客している姿を見て、両社でコラボレーションができ、本当に良かったと思いました。
来年もまた皆様にお喜びいただける、楽しい企画をご用意しますので、クルージングと島(どこになるかはお楽しみに!)の散策を是非ご満喫ください!