(公財)両備文化振興財団
夢二郷土美術館
館長 小嶋光信
夢二郷土美術館オリジナルの全国でも稀な活動である「こども学芸員」も活動13年目を迎え、新たなメンバーが加わって16人で活動をスタートします。
今年は夢二生誕140年の記念の年でもあり、年間約7回のワークショップを開催して竹久夢二について学び、12月には企画展「松田基コレクションⅩⅣ 夢二名品展」に参加して、それぞれ「こども学芸員」がお気に入りの1点を選び手書きで展示解説を書き、お客様にギャラリートークをする予定です。
夢二の故郷(郷土)にあり、夢二芸術を子ども達が学ぶことで、その普及と啓蒙の手助けをしてもらう、いわば夢二芸術の伝道師として育ってほしいと願っています。
夢二が自然豊かな千町平野で優しいお母さんと黒髪の美しい松香姉さん達に可愛がられて過ごした故郷での幸福で楽しい少年時代。この郷土から夢二芸術を見ると、本当の夢二作品の素晴らしさが見えてくると思います。特に純粋な子ども達の心と目で夢二作品に触れると夢二が描きたかった真の世界が見えるようです。
任命式当日、「こども学芸員」の任命証でもあるIDを一人一人に授与すると、みんな嬉しそうにしていました。
2022年からスタートした「夢二アンバサダー」は、3年以上こども学芸員を経験したメンバーの中で希望者が任命され、「こども学芸員」のサポートやお客様への解説、大学生限定で学芸員の補佐を体験するなど魅力がいっぱいです。
夢二生誕140年の今年、心の詩を絵画として描こうとした、詩人であり、画家であり、デザイナーでもある、いわばマルチアーティストの夢二を多方面から学んだ「こども学芸員」たちの活躍が今からとても楽しみです。