夢二郷土美術館
館長 小嶋光信
2016年9月に就実高校そばの三差路の交差点で、右折する車のタイヤにしがみついている子猫を出勤途中の館員が発見してとっさに確保し、子猫ですから置いていくわけにもいかず美術館の中庭に暫く置いていたら、居心地が良かったのか棲みついてしまいました。
美術館に猫を置いておくわけにもいかないからと小嶋ひろみ館長代理から一度猫を見て欲しいというので会いに行きました。
見事な黒猫の子猫で目力があり、どこかでみた黒猫と思ったら、夢二の猫版画にいた黒猫にそっくりでした。何かの縁で美術館に夢二絵にそっくりの黒猫が棲みついたので、「お庭番」として同年12月24日に正式に登用しました。
素晴らしく賢い子猫で、犬しかしないと言われている「お手、お座り、ボール取り」まですぐ覚えてビックリしました。
たま駅長の仕事ぶりには及びませんが、黑の助も5年間お庭番として夢二の好きな黒猫の雰囲気を大いに発揮して美術館でのファンづくりに貢献してくれています。
今では美術館の中庭には白黒、茶トラ、黒の各1匹とグレーの2匹の地域ネコが時々顔を出してお庭番の黑の助の手下も務めてくれるようになったので、この度就任5周年で「お庭番 番頭」に昇格することになりました。
黑の助もコロナ禍での出番が少なかったので大勢の皆さんの取材に珍しく凄く緊張していましたが、「頑張るニャー」と取材陣に応えていました。
2021年12月20日に美術館創立55周年を迎えましたが、「お庭番黑の助」の就任5周年と掛けて楽しい催しの計画が盛りだくさんです。
その第一弾として12月24日に「黑の助バス」のクリスマスバージョンをお客様に楽しんでいただこうと、12月21日に山陽学園付属幼稚園の園児約50名をお招きして記者発表を兼ねて、一足早いクリスマスを楽しんでいただきした。
車内外の楽しいクリスマスの飾りつけに、集まった園児と番頭(ばんがしら)になって初仕事の「黑の助」も大満足。
楽しい子どもたちの声と「黑の助」の「楽しいにゃ~!」という声がこだましていました。