夢二郷土美術館 館長
小嶋光信
一昨年の夢二生誕130年を機に、夢二の生家がある邑久町本庄地区のお母さん方が「夢二ふるさとおもてなし隊」を結成してくれました。夢二関連の行事が地域の催しとして行なわれるようになり、瀬戸内市の行政や市民の皆さんも応援してくれ、輪が広がってきました。
この4月24日(日)には、「夢二ふるさとこども祭り」を夢二郷土美術館創設50周年記念として開催しました。
このお祭りは、夢二生家の敷地を開放して開催しましたが、太鼓を打ってくれる保育園の園児たちをはじめ、地域の子どもたちの歓声が響き渡って、地域の人たちを中心に大賑わいでした。一番喜んでくれたのは、没する間際まで生まれ故郷を懐かしんでいた夢二かもしれません。
夢二はこの豊かな千町平野の地で、優しいお母さんや美しいお姉さんに可愛がられて、多感な少年時代を村芝居やお祭りなどを楽しみながら過ごしました。夢二の詩や作品には、ふるさとでの思い出が多く残されています。
おもてなし隊のお母さん方が、夢二の大好きだったドイツの家庭菓子・ガルバルジィを地元の小麦粉とレーズンで焼いてくれて、そのおいしさにはビックリです。また、大好物だった鰆の入った祭り寿司や「夢二のふるさとパン」も作ってくれて、あっという間に完売していました。
子どもたちのために、「巨大たま駅長ふわふわバルーン」も登場して、皆さん大喜びです。
イベントとして、
- 影絵の上演と、影絵をつくろう! ワークショップの開催
- 夢二のふるさとにある子ども人形劇団「星の子きらり」による人形劇の演目「泣きむし茂次郎」
他の上演・・・夢二の幼少時代を題材にしたオリジナル人形劇の他、可愛い動物たちも登場しました。 - 昔話の読み聞かせ
等々、多彩な催しが本庄地区の皆さんと、両備グループの「両備ワッショイサポート部」の皆さんとの協働で開かれ、地域のお祭りとして育っていく予感がしました。
生家では初展示となる屏風「野球図」も展示され、催しに華を添え、ゴールデンウィークへ向けての良いスタートとなりました。
是非、夢二生家へお越しください。