両備ホールディングス株式会社新経営体制の件

両備グループ 代表
小嶋光信

「感謝の100年、おもいやりでネクスト100年」のスローガンのもとに、お陰様で昨年7月31日、社員の手作りによる記念行事を盛大に行なって、ネクスト100年のキックオフとし、今年はそのスタートの年となっています。

両備グループの数々の改革で企業体質が各段に強くなり、各社の企業努力や全国的に難しい公共交通の再生の成果に加え、「たま駅長」の人気も加わって全国的にも期待される企業として両備は大いにブランドイメージをあげることができました。経営理念の「忠恕」(=真心からの思いやり)と、その展開である「社会正義」「お客様第一」「社員の幸せ」という経営方針と、それらの行動規範として、新たに「知行合一(良いと思うことは必ず実行する)」を加え、経営テーマの「安全・安心・エコで健康」にむけた新しい事業領域がドンドン拡大しています。

しかし、大事なのはこれからです。
お陰様でこの十数年で、両備グループの企業数が50社を超え、また経営の地域も岡山県から全国化し、一人の社長で全ての企業の経営と執行、労使交渉や教育とトップ営業、新規事業やM&A、広報並びに業界活動や地域活動をする事は守備範囲が広すぎて多忙を極める事になりました。

両備グループの信託経営を更に強化し、責任の明確化と効率化を図るために、業務の分担を行なうこととしたのです。感謝の100年を今まで松田堯会長と二人三脚で進めて来ましたが、この100周年を機に、ネクスト100年に向けて経営体制の強化を図るために次の人事を発表しました。

  1. 取締役名誉会長 松田堯
  2. 代表取締役会長兼CEO (代表経営責任者) 小嶋光信
  3. 代表取締役社長兼CEOO(代表経営・執行責任者) 松田久

これは次世代に向けた体制づくりです。
永年の松田堯会長のご功績に感謝して、取締役名誉会長をお務めいただくこととしました。また、30数年私の右腕となって支えてくれた代表取締役専務の竹内さんが取締役相談役となり、新たに阿部専務が代表取締役専務に、松田常務が専務にそれぞれ昇格しました。

両備ホールディングスの会長、社長が代わったことにより、両備グループ代表は、小嶋光信と松田久が当たりますので、引き続きよろしくお願いします。
私はグループのCEO(代表経営責任者)を務め、グループ全体の経営責任を代表すると共に、松田久社長はCEOO(代表経営執行責任者)としてグループの執行面を統括することといたします。

CEOは通常「最高経営責任者」と訳されていることが多いのですが、最高と言うと上下を表しているようですので、両備グループの「忠恕」の精神と「信託経営」としては、会社の皆さんを代表させていただくということで、敢えて代表とさせていただきました。

CEOOは、「チーフ エグゼクティブ オペレーティング オフィサー」という私の造語で、信託経営の社長は執行責任を統括するとともに、短期業績と執行の経営責任を司ります。

欧米のようにCEOとCOOにはっきり分けることが日本の経営では難しいのです。また、会長が日本の多くの企業のように経営から遠ざかるのも可笑しいことで、ここは欧米型のCEOを司る会長とする体制としました。

従って、会長は口も出しますし、手も出しますが、しっかりした社長との役割分担をして、経営の安全と安定性と効率化を今以上に強化して、社会やお客様からの信頼を得るとともに、社員の皆さんも安心して働ける両備グループを目指します。

会長は、社長に短期業績の執行の統括と執行の経営責任を任せます。
会長は、中長期の経営責任に専念をし、チェックアンドバランスを発揮します。即ち主としてPL:損益計算書サイドは社長が、B/S:貸借対照表の中長期の資産と負債や資本に関わることとCOOの人事が会長の専決となります。

具体的には、

  1. 公共交通の大変革期であり、それを手掛けてきた継続性から、公共交通関連(鉄道・軌道、バス、旅客船部門)と岡山県外の企業と財団は私が社長(理事長)を当面分担、兼務します。
  2. 松田社長は、当面の守備範囲は岡山県内グループ各社のCOO(執行責任者)を統括すると共に、地域とのつながりから岡山県内の社会的な役割をしっかり務めることとします。
  3. 会長は、両備会と役員会、株主総会に出席し、各社、各グループの戦略会議には、原則四半期に一度経営の執行状況の把握のために出席します。
  4. 社長は経営執行に関わるすべての会議を主宰もしくは出席します。
  5. 株主総会の議長は社長が行い、決算役員会の議長は会長が行ないます。

松田社長とは、お互いに遠慮することなく、相互に補完をして、素晴らしい両備グループを築き上げようと話し合っています。乞うご期待!

両備ホールディングス