Message代表メッセージ

2011.05.13

イースタンエアポートモータース事業譲受の件

両備ホールディングス
社長 小嶋光信

東京の羽田にあるイースタンエアポートモータース(株)の全株式を譲受する契約を5月10日に行い、13日より役員も交代し、両備グループの1社として、経営することになりました。

同社は昭和36年創業で、車両台数99台を保有する50年の歴史のある会社ですが、創業家の後継者がいないということで、このたび両備グループで経営をお引き受けすることとなりました。

ご承知の通り、タクシー業界は規制緩和による大量増車で、どこもかしこも正業とは言い難い経営実態に陥っておりましたが、昨今、規制緩和の弊害から一転規制を強化し、一律減車などの需給調整が行われるように様変わりをしました。需給調整そのものは業界全体としては正しいのですが、個別企業としては一律ということになると、古くからやっている企業も、規制緩和後に供給過剰を引き起こした企業も同じように減車ということになり、特にしっかり乗務員を確保して真面目にやっていた企業にダメージがあり、車の余っている会社は、コストダウンになるというチグハグを生んでいます。

このような中で経営を改善するには、事業の統廃合を進めて、規模の利益を追求できる体質に変革することが必要になったのです。
両備グループとしては、現在131台保有のハロー・トーキョーというハイタク会社を再生中ですが、減車によって、再生のスキームが大幅に変わってしまいました。
特に無線を中心にやっているハロー・トーキョーは、ハイヤー、タクシーの1台当たりの無線コストが上がることになり、現状では4~500台でなければ採算を合わせることが難しいでしょう。

従って、

第1にハロー・トーキョーとしても、イースタンエアポートモータースとの規模のメリットの追求が生じたのです。

第2に、イースタンエアポートモータースは全日空様の乗員の送迎を中心として仕事をしている会社ですが、ハロー・トーキョーとは事業区域の補完関係がありますから、ここに両社のシナジーが生まれるのです。

第3に、最大顧客でもある全日空様としても、安心して任せられる譲渡先でなければならず、弊社は岡山空港開港以来の全日空様の総代理店であって、お互いの信頼関係が厚かったということが言えるのです。

このたび全株式を両備ホールディングスがお引き受けしましたが、全日空様とは、これからも緊密な関係を継続して参ります。

タクシーの仕事は、どの産業よりも自らの努力で幸せを掴み取っていかなければならない事業です。会社は、社員が幸せを掴みとれるように健康と能力とやる気を引き出す努力をして、お客様から信頼を勝ち取れる安全や、接客サービスという質の面で日本一のタクシーを目指します。

両備グループは「忠恕(=真心からの思いやり)」を経営理念に、「社会正義」「お客様第一」「社員の幸せ」を経営方針に、次代の夢のあるタクシー事業づくりに、労使一体になって努力したいと思います。


両備ホールディングス

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