おったまビックリ たま電車 出発・進行!

和歌山電鐵社長 
小嶋光信

みなさんおはようございます!素晴らしい晴天に恵まれて、待ちに待った「たま電車」の出発です。
仁坂和歌山県知事様、大橋和歌山市長様、中村紀ノ川市長様はじめ溢れんばかりの大勢のみなさんのご来訪に感激です。

和歌山電鉄は平成18年4月に再生事業としてスタートして、「貴志川線の未来をつくる会」はじめ市民の皆さん、国、和歌山県、和歌山市、紀ノ川市の行政・自治体の皆さんのご協力と、社員の奮闘で順調に再生が進んでいます。

開業の日に、「私たちは貴志川線の10年間だけの事業に来たのではありません。それから10年、20年先も運行を継続するために道筋をつけにきたのです。」とご挨拶をしました。みなさんびっくりされて、そんな先のことをと思われたでしょうが、お陰様で和歌山電鉄が一つの見本となり「公有民営」という地方鉄道活性化の法制化も出来て、10年後の道筋が見えてきました。後は財源確保ですが、これも最近地方公共交通の生き残り策としてだけでなく、高齢化と環境の問題への21世紀の攻めの対策として国に提言しているので、好転してゆくものと思っています。

ここまできましたのも、みなさんのご協力で年間50を越えるイベントをこなし、1年目にいちご電車、2年目におもちゃ電車という世界に例のない水戸岡デザインによる楽しい改装電車の魅力にあるだろうと思っています。

特に、開業日に今は立派な駅長である三毛猫たまちゃんの飼い主、小山さんからの必死の願いで、私とたまちゃんの出会いがあり、猫助けとしてたまちゃんを貴志駅長に任命し、客招き担当となってからは、業績拡大に弾みがつきました。遂に和歌山電鉄のみならず和歌山県のイメージアップ、観光収入アップなどに年間 11億円の経済効果と言われるまでになりました。その功績により、昨年10月には仁坂知事様から勲功爵位をいただき、たま様になって、猫助けが逆にこちらが助けられることになりました。掌中の玉と言いますが、まさしくたまげたたま様です。

たま電車のアイデアは、おもちゃ電車の次の構想として、私が心密かに思っていましたが、確固たるものになったのは、昨年1月にスーパー駅長に昇進した時です。たま電車をつくろうとみんなに相談し、水戸岡さんにたま電車のデザインの依頼をしました。外装の101匹たまちゃんと素晴らしい内装で、お子さまの夢だけでなく、みなさまの安らぎを運んでくれると思います。

記者発表のレジュメにない隠し玉が2つあります。一つはたまちゃんが自分のお小遣いで1万円寄付して、サポーターとして電車の名盤に載っていることです。これは自分のお年玉などをためたお金を寄付したもので、たまちゃん自身のお金です。

もう一つはたまちゃんの鳴き声が車内放送に入ります。また、この5月の連休までには、さらに面白い趣向を考えています。次はいよいよ沿線での楽しみの開発です。昨年末和歌山県のご努力で、懸案の西日本を代表する三社参りが復活しました。

まず和歌山電鉄を知っていただく、そして乗って楽しんでいただく、次は沿線に住んで誇りに思っていただくことで、乗客増加に努力します。

これからもどんどん楽しみを加えて、安全第一に、よりご利用の利便を図り、和歌山の、日本の地方鉄道ここにありと頑張ります。

和歌山電鐵