岡山電気軌道 社長
小嶋光信
2014年10月の豊橋鉄道10周年記念の講演の弁士に呼んでいただいた時は、ビックリしました。
なんと豊橋鉄道の豊橋駅の路面電車の電停に「おでんしゃ」と敬語で書いてあるのです。おまけに私鉄でありながら「市電」と呼ばれているのです。岡山電気軌道も「おかでん」と市民に親しまれていますが、電車に「お」をつけて敬語で呼ばれている、「市電」と親しまれていることにビックリしました。
良く聞いてみると「おでんしゃ」は電車を敬語で呼んでいるのでなく、地元名産の「おでん」の電車ということで、この洒落に二度ビックリしました。これは両備グループも色々なイベントをやっていますが、井の中の蛙で、直ぐに豊橋鉄道の伊藤社長におかでんとの姉妹電車締結を提案しました。
今年3月、お陰さまで姉妹提携が成立し、おかでんに「おでんしゃ」が走りました。さすがの「おでん」で、あっという間にお客様に認められ、今年の冬の「岡山おでんしゃ」の道筋が出来ました。
7月にこの返礼として、岡山から洒落のおでんしゃに負けずに「おでん」と言えば夏の風物詩「風鈴電車」、しかも岡山特産品の備前焼き風鈴ということで「風鈴電車」を提案しました。岡山電気軌道本社近くの東山公園で開催した「備前焼市」のご縁で、備前焼作家の皆さんが、備前焼の大皿とビアマグを提供してくださり、ホテルアーグリッシュ豊橋の総料理長が地産地消のフレンチのオードブルと岡山のマスカットワインで素晴らしいフレンチトレインを演出してくれました。
単に岡山の風鈴電車をイベントに使うのでなく、このオシャレな演出に脱帽です。
地方創生が叫ばれていますが、地方にとっては少子高齢化社会における移動の確保が一つの焦点です。
今後もお互い洒落を飛ばしながら、路面電車での地域活性化に取り組みます。