バスロケ運行データとAIを用いた自動ダイヤ改正支援システム導入について

待たずに安心して乗れる路線バスを目指して
産・学連携「バス事業改善プロジェクト」を発足
第1弾 バスロケ運行データとAIを用いた
日本初の自動ダイヤ改正支援システムを導入

両備グループ(事務局:岡山市北区錦町6番1号 両備ホールディングス㈱本社内、代表兼CEO 小嶋 光信)は、ITを活用したバス事業改善に関する産学連携のオープンイノベーションのため、「バス事業改善プロジェクト」を発足しました。その成果の第1弾としてバスロケーション(バスロケ)システムの運行データとAIを用いた自動ダイヤ改正支援システム「Dia Brain」(ダイヤ ブレイン)を、グループ内4社【岡山県内:両備ホールディングス(以下両備HD)㈱両備バスカンパニー(社内カンパニー)、岡山電気軌道株式会社、株式会社井笠バスカンパニー、広島県内:株式会社中国バス)にて2018年4月以降のダイヤ改正に本格導入し、路線バスの遅れ削減に取り組みます。

「バス事業改善プロジェクト」について
本プロジェクトは、株式会社トラフィックブレイン(東京都千代田区内神田3-2-9、代表取締役社長:太田恒平)、東京大学生産技術研究所 伊藤昌毅助教と両備グループにより2017年12月に発足しました。両備グループからはバス会社4社に加え、バスロケシステム「Bus-Vision」等を開発する株式会社リオス(岡山市中区藤崎564番)、地域公共交通の再建・分析・提言等を行う一般財団法人地域公共交通総合研究所(岡山市北区錦町6番1号)が参加し、グループ内の技術・知見を集結しながら、ITを活用したバス事業改善に関する産学連携のオープンイノベーションに取り組んでいます。
本システムはトラフィックブレインが開発したもので、バスロケシステムにより蓄積した運行データを基に、全路線の遅延時間や遅延箇所など運行の見える化に加えて、早発(所定時刻よりも早く出発すること)を防ぎつつ遅れの少ないダイヤをAIが自動で生成します。ダイヤを自動生成するAIは、走行時間のばらつきや時間調整可能なバス停の考慮、異常値の除去などを行いながら、途中の通過時刻を決定していきます。これにより、ベテランの担当者であっても難しかった、実態に即したダイヤへの修正が可能となりました。このようにバスロケの運行データを用いて遅延の少ないダイヤを自動生成するシステムは日本初の事例です(当社調べ)。
本システム導入により時間帯による変動をダイヤに反映すると共に、日や天候等による変動については「Bus-Vision」でリアルタイム情報を提供することで、お客様の待ち時間や不安感を減らし、路線バスの利便性・信頼性を高めたいと考えています。


先行的に試行した岡山電気軌道㈱(岡電バス・通称)の妙善寺線岡山駅発の平日17~18時台にて効果を測定したところ、最大遅延時間(当該バスのダイヤ上の発時刻と実際の発時刻との差[分単位]の全通過停留所における最大値)の平均値が9分から5分に減少していました。本システムの研究成果は、2018年6月9~10日に東京工業大学にて開催される土木学会 第57回土木計画学研究発表会において発表予定です。

ダイヤ改正等の予定について
2018年6月までにグループ内4社の12路線にて、本システムを用いたダイヤ改正を順次実施します。その後、効果の検証および更なる改善を行い、2018年度中の全路線における導入を目指します。
なお両備HD㈱の両備バス(商標)西大寺線につきましては、4月9日にダイヤ改正を行うとともに、本プロジェクトの成果の第2弾として、路面電車への乗換による遅延回避のための情報提供を行う予定です。

■ダイヤ改正支援システムの導入予定

★ご参考