全国初!ニッコー観光バス外国人社員が特定技能1号評価試験(バス)に合格

「日本は美しい国。インドネシアの観光客を自分の運転で案内したい」
両備グループの宇宙一本気な乗務社員採用プロジェクト 外国人の観光バスドライバー誕生へ

両備グループ(岡山県)のトランスポーテーション&トラベル部門(両備グループの交通運輸に携わる事業会社の総称)は、宇宙一本気(マジ)な乗務社員採用プロジェクトを通じて、次の100年につながる安定的な総合運輸交通サービスの基盤づくりを目指しています。昨年11月よりシーズン2として、ネクスト100年を創る運行能力確保に取り組んでおりますが、このたび、ニッコー観光バス株式会社(本社:東京都品川区八潮、代表者:代表取締役COO 松本修明 )所属のインドネシア国籍の社員イユス( Iyus )が、2024年12月20日に受験した「自動車運送業分野特定技能1号評価試験」において、2025年1月10日付で合格しました。
当試験制度は2024年12月16日に開始されたもので、外国人労働者がトラック、タクシー、バス乗務員として就労するための在留資格を取得するために必要なステップとなります。特定技能1号評価試験バス分野の12月試験合格者はこのイユスのみでしたので、全国初* の当該試験合格者となりました。
これを受け、両備グループは2025年2月5日に岡山市内にて記者会見を開催いたしました。
*2025年1月20日日本海事協会発表「自動車運輸業分野特定技能1号評価実施状況(2024年12月)」参照

Profile

所属:ニッコー観光バス株式会社
氏名:Iyus(イユス)(40歳)
インドネシア出身。大学卒業後、2013年7月に来日し日本語学校へ入学。同校卒業後、旅行会社で勤務。2024年6月バス運転者を目指してニッコー観光バス株式会社へ入社。入社後、2024年8月大型自動車二種運転免許取得、2024年12月日本語NAT-TEST 3Q(N3相当)取得、2025年1月10日自動車運送業分野特定技能1号評価試験(バス)合格

イユスさん一問一答

Q:イユスさんがバスドライバーを目指したきっかけは?
日本の旅行会社で勤務していた時、インドネシア人のお客様は、インドネシア人のドライバーを探されている方が多かったのですが、実際日本人のドライバーしかいませんでした。
日本人のドライバーは、まじめでプロフェッショナルな印象です。制服を着て、飛行機のパイロットのようなイメージで、かっこいいと感じました。

Q:イユスさんの今後の夢、日本でやってみたいこと、抱負・目標は?
プロドライバーになりたい。ドライバーの経験を積んで、インドネシアの人たちに日本のレベルの高い交通マナーを動画で紹介したいです。自分が学んだ日本の交通ルールや慣習をインドネシアの方々に紹介することで、少しでもインドネシアの事故が減り、安全な生活ができることに貢献したいです。
また、特定技能の期間に運転技能を学び、その後は、今後に続くインドネシア人の後輩の支援・育成に携わりたいと考えています。
長期的には、日本に来るインドネシアの方に向けて、旅行観光のビジネスの会社を作りたいと思っています。日本に興味をもっているインドネシア人は最近増えてきています。日本とインドネシアを繋ぎたいです。

Q:日本の印象は?
日本は美しい国。景色、自然、文化、マンガ、マナー、そして、ゴミがない。

Q:日本のお客様へのサービスで特に気を付けたいと思うことは何ですか?
特にマナーと安全に気を付けたいです。
マナー面では、特に敬語をつかった対応をがんばりたい。日本は敬語を使い、相手に敬意を払う文化です。その文化を尊重して、敬語を使った対応ができるようになりたいです。
安全面では、お客様が安心してバスに乗ってもらえるような運転を目指したいです。

写真左より、大上真司 両備グループ トランスポーテーション&トラベル部門 副部門長 兼 両備ホールディングス株式会社 常務執行役員 バス・鉄軌道ユニット長、Iyus(イユス)、松本修明ニッコー観光バス株式会社 代表取締役COO

イユスさんの「上司」へ一問一答

Q:イユスさんの普段の仕事ぶりは?
社内ではイユスさんの明るく、まじめな人柄が特に評価されています。車両特性を学ぶ際にも、ただ見るだけではなくて、中に入って自分もやってみる等、積極的・意欲的に学ぼうとする姿勢がみえます。
また、日本人の同僚とも冗談を言い合える関係性が作れてきており、社員同士でインドネシアへ旅行に行く計画を立てようという話が出てきているほど、会社の雰囲気も良くしてくれています。

Q:今後はどのような研修が始まりますか?
座学研修10時間以上:基本的な法令・安全意識・車両特性などの専門知識、プロドライバーとしての心構えを学習。
実践研修(空車研修)20時間以上:インストラクターが同乗し、実技を学習後、独り立ち試験に合格できればデビュー。
その他、山道での走行方法を身に着けるための走行研修(山岳研修)や、雪上での路面走行訓練、車両トラブル時の対処方法の取得を目的とした雪山研修なども実施します。

Q:今後もグループのバスユニットにおいて外国人採用を進めていくのですか?
特に外国人採用に力を入れていくというよりも、両備グループの乗務社員採用基準をクリアし、両備グループの理念に共感いただき、会社が求めるサービスレベルを提供できる方であれば、国籍に関係なく採用を進めてまいります。