両備システムズ
代表取締役会長兼CEO
小嶋光信
2021年2月に津山市からご案内いただいて、津山文化センター東エントランスに飾ってあるモニュメントを拝見しに行きました。
真っ白な大理石でつくられたモニュメントで、それが何とも、最近リニューアルされた文化センターの東エントランスの大きなガラス窓越しに見える津山城の石垣と妙にあっていて、しばらく見とれていました。
そこで、市長から作者としてご紹介いただいたのが、武藤順九さんです。
武藤さんはローマを舞台に世界で活躍している大理石の彫刻家で、1997年に彫刻の町・ピエトラサンタでヴェルシリア賞国際グランプリを受賞した作品『風の環・PAX 2000』は、2000年7月25日にカステル・ガンドルフォにあるローマ教皇の避暑用の離宮に永久設置され、その後、『風の環』と題した彫刻作品を世界各地に設置されています。
この作品は2011年の東日本大震災後の瓦礫の間から双葉の芽が出ているのを、その逞しさと可愛さをヒントに制作されたもので、武藤さんの代表作の一つと言えるでしょう。
その後、4月に津山市川崎の旧銀行を活用したアートギャラリーで、武藤順九さんの個展があり、見学に行きました。まさに津山市が博物館都市を標榜してまちづくりをしているのにピッタリの雰囲気と展示内容でした。
ローマを拠点としている武藤順九さんと津山市とは、順九さんの奥様が津山出身という御縁で、日本での活動拠点として津山に白羽の矢を立てたのは、津山の歴史・文化・風土・景観からだと思います。
武藤さんのいろいろな作品を見ているうちに、『絆』の作品はやはり文化センターに置くべきだと強く思い、津山市長に両備システムズが企業版ふるさと納税を活用して、この武藤さんの作品『絆』を寄贈したいと申し出て、トントン拍子に事が運び今日の日を迎えました。
7月8日に小野田副社長、星埜取締役と私の3人で谷口市長に目録を贈呈し、市長から感謝状をいただきました。
幾らかでも、博物館都市「津山」実現への応援が出来たのではないかと思います。