両備グループ
会長兼CEO 小嶋光信
両備グループは2020年に110周年を迎えたものの、コロナ禍で密になるので行事らしきものができなかったので、仕切り直しで今年にワンワンワンの111周年を記念して開催することになりました。
中国バスではU30(アンダ−30)という30歳以下の若手社員のプロジェクトを創り、そのアイデアから一般市民の皆さんにバス停デザインを応募することとしました。
デザインを募ることにより「バスを身近に感じてもらう」「地域住民への感謝と恩返し」で、全国に1つだけのバス停が存在することに誇りと愛着を持っていただきバス利用につなげたいという趣旨で募集しました。
例えば、おじいちゃんとおばあちゃんの家の前の〇〇バス停に似顔絵を描いて掲示したい、とバス停を指定することもできるように考えています。
全国のバス停は一部を除いてブリキ板で屋根もない標柱が多いのですが、何とかヨーロッパのようなオシャレなバスシェルターにならないかということで思案していました。
2003年、フランスのJCドゥコー社を日本に誘致した三菱商事の依頼で、東京に設置できなかった同社のバスシェルターを日本で初めて岡山市の錦町バス停に設置し、全国に同社のバスシェルターが普及するキッカケを創ることに成功しました。そのことから、福山市には両備グループの貢献へのお礼の意味も込められて2007年に設置してくれたものです。
何と中国バスには備後地区を中心とし962か所ものバス停があります。今回はそのバス停をアートにしようということで、バス停がある教育委員会6か所(三次、御調、尾道、府中、神石、福山)と学校に中国バスの幹部が訪問し今回のイベントについて説明に回りました。
それぞれの教育委員会のみなさんも大変関心を持っていただき、その効果もあって応募総数が253点に上りました。
お子様ばかりでなく幅広い年齢層からの応募があり、驚くことに海外のベトナムや県外の関西からの応募もありました。
ご応募いただいた作品は10月19日(火)に教育委員会みなさんも来ていただき投票(リモート投票含む)してもらい、結果下記の賞を決定しました。
当初は3か所程度に設置と思っていましたが、あまりに応募が多かったので最優秀賞1点、優秀賞1点、佳作16点の合計27点の設置としました。
11月20日に表彰対象者をお招きして、最優秀作の「ばら公園前」のバス停については、会場内に仮バス停を設置し除幕式も行いました。
表彰者および父兄合わせて約50名と予想以上のご参加いただき、密を避けるため急きょ2回に分けて行なった表彰式は、バスに対して熱き思いのこもった式典となりました。
選考された27点については1年間実際のバス停標柱版に掲示を予定しています。
コロナ禍で乗客減に苦しんでいるバス事業ですが、バスは市民の皆さんに愛していただいているのだと改めて感じるイベントになりました。