(公財)両備檉園記念財団
理事長 小嶋光信
2年越しのコロナ禍がいつ収束するか見通しがつかない中、この10月3日に、オープンしたばかりの「杜の街グレース」オフィス棟の会議室で新型コロナウイルスの感染防止対策をしっかりとした上で受賞者の皆さんへの贈呈式が10月6日に厳粛に行われました。
日本では年々研究者の研究費の調達が厳しくなる中、少しでも郷土岡山での研究の発展に寄与し、研究者の皆さんの励みにもなるようにとの思いで毎年、贈呈していますが、生物学研究助成には68件の申請があり、内20件が採択され、また久しく表彰のなかった「生物学を基礎にした新産業創出に係わる研究助成」にも5件の応募があり、内1件採択と年を追うごとに研究への熱心さとレベルアップが感じられる式典になりました。
今回の新産業創出の可能性がある研究は「Ad-REICの新展開:REICタンパク質による免疫チェックポイント制御」といかにも難しそうな題ですが、がんの治療には画期的な研究となる可能性を秘めています。
通常は受賞者による30分程度の記念講演をお願いするのですが、今回はコロナ禍中でもあり、事前に15分程度で録画して放映することになりました。この受賞内容の説明動画はYouTubeで見ることができますので是非ご覧ください。
また、スポーツ振興助成では、アイスダンスに転向した高橋大輔さんをはじめ世界を狙える4名の選手方に助成し、結果、総額1,080万円の助成になりました。
両備グループでは、コロナ禍でT&T部門という交通・観光部門の業績が激しく悪化しましたが、グループ全体の経営努力に加え、ICT部門とまちづくり部門が頑張ってくれたおかげで本年も無事に表彰と助成をすることができてホッとしています。
コロナ禍2年目の今年が最も厳しい年になると思いますが、来年も表彰と助成を絶やすことがないように頑張りたいと思います。