国際両備フェリー
社長 小嶋光信
7月13日に記者発表した1,250総トン型新造船「第十一こくさい丸」が、いよいよ7月21日から香川県の高松航路(小豆島池田港~高松港)に就航します。
通常ならば就航記念にお披露目を兼ねてセレモニーをしますが、今回はコロナ禍でもあり、式典はせずにご来賓予定だった皆さんにはご招待状をお送りしてご都合の良い日に乗船していただくよう計画しています。
この第十一こくさい丸は、国際フェリー㈱(現在の国際両備フェリー㈱)の創業者である故・片山鹿之助さんのアイデアで、可愛い「ゾウさん」が鼻を空に向かって高々とあげているマストが特徴です。
「キリン」は代替となり、これからは「ゾウさん」と「パンダ」が高松航路(小豆島池田港~高松港)の主船になります。
では、第十一こくさい丸は11番目の船かというと違います。
実は、第一こくさい丸が就航した2007年前後は会社の経営が厳しい時でもあったので、故・片山さんは、経営の「原点に戻る」という気持ちを込めて第一こくさい丸(通称「パンダ」)と命名されました。
今回の第十一こくさい丸が第二でなく第十一になったのは、二桁数字の船の時は会社が繁栄したことが多いので、十一となった訳です。
記者発表の前に、片山さんのお宅に初盆の提灯をお届けして、御仏前で本船の完成を報告しました。
社員皆の心がこもった「ゾウさん」が小豆島の皆さんに愛され、生活航路としてお役に立つことをきっと片山さんも祝福してくれていると思います。
1.1,000トンクラスのフェリーでは日本初となる船の前後に1基ずつ、のエレベーターを装備して、ご高齢者にも優しいバリアフリーの構造になっています。
2.船尾のマストは「ゾウさん」をモチーフに、またマストの中に可愛い子象のメリーゴーランドが設置され、甲板にはブランコ2基も設置され、ご家族連れにも楽しい工夫がされています。
3.生活航路に便利なように充電用コンセントが増設されています。
4.女性に優しく女性優先席とパウダールームが設置されています。
5.従来船より一回り大きい船となり、大型車の乗り降りがスムーズになり、積載数も増加しています。
6.3デッキには新たに瀬戸内海を眺望できる展望ラウンジホライズンを設置しています。54名様まで貸し切り可能です。
7.立ち席なしで500名様がゆったり座れて、ゆっくり休める座敷席も設けています。
8.新型コロナウイルス感染防止策として強制換気システム等の安全・安心の対応がされています。
9.各部屋の空調の温度調整が可能です。
今までは、高松航路は生活航路としての効率を重視して建造されていましたが、今回はゆったりした船旅を楽しんでいただけるよう随所に楽しい工夫が凝らされています。
今回、この「ゾウさん」に愛称を募集しようということで、52件の応募から選んで「しまぞう」さんと命名することになりました。
「パンダ」とともに、可愛くて頼りになる「しまぞう」さんに乗って、世界の観光地を目指す小豆島に皆さんで是非お越しください。
岡山航路(新岡山港~小豆島土庄港)では「おりんぴあどりーむ」と「おりんぴあどりーむ・せと」がそれぞれ楽しい船旅で皆さんをお迎えしたいと思います。