両備グループ
代表兼CEO 小嶋光信
2020年11月22日、待ちに待った岡山交通の新社屋が2年越しで完成しました。
岡山交通は昭和19年に戦時統合会社として生まれ、戦後に統制令が解かれて株式会社になり、中四国一の業容を誇る企業として、多くの困難を乗り切ってきました。そして、両備グループのリーディング企業群の一つとしてハイタク事業を引っ張ってきました。
その旧本社が50年を経て老朽化したのと手狭になったため建てかえられることになりました。
今回の新社屋は岡山交通の土江代表の熱い気持ちと、社員、幹部の意見をまとめた結晶であり、未来のハイタク業界を彷彿とさせる建物になっています。
両備グループは「日本一安全な運輸企業」を目標として、SSP-UP運動を中心に「質において日本一」を目指していますが、今後のハイタク事業は両備グループの経営テーマである「AI、IoT、ロボット化」で大きく変わっていくと思います。大事なことは新しいハイタク事業を創っていくという社員全員の意識改革であり、この新社屋の落成が一つの契機になり、仕事に対する夢と誇りが生まれてくることを期待しています。
新社屋は今までのハイタク事業のイメージとは異なり、エントランスを入るとまず古備前の大甕にダイナミックな花が活けられ、屋内には12月半ばに新登場する「黄ニラタクシー」がドンと飾ってあります。「黄ニラタクシー」は「イエロータクシー」と地元の名産品である「黄ニラ」をテーマに両備HDの松田敏之社長のアイデアで、自称「黄ニラ大使」の許可を取って両備クリエイティブサポート部のデザインにより実現したものです。
受付正面には竹久夢二の「立田姫」(木版画)が飾られ、左手には総社市出身の皆見鵬三さんの油彩画が飾られています。
両備グループは他の事業とともに社会貢献事業として文化性を大事にしており、夢二郷土美術館の小嶋館長代理が岡山交通の松田基コレクションである所蔵品の中から、地元をテーマに夢二と皆見鵬三さんの作品を選んで展示しています。
岡山交通が地元岡山の企業として、如何に地元を大切にしているかの姿を全体として表現しています。
建物の内部は働きやすい、ゆったりとした環境が整えられるとともに、セキュリティがしっかりと施されています。
これらの新しい建物と社員の皆さんの熱き心で化学変化を起こし、新しい岡山交通の事業がうまれてくることを願っています。
この挨拶は、本当は土江代表がするべきものですが、「鬼のかく乱」で欠席したため、下記へ土江さんのあいさつ文を掲載しておきます。
岡山交通㈱ 土江富雄代表取締役 挨拶
岡山交通は、昭和19年(1944年)に国の統制令により岡山県下84業者を統合した会社で、岡山県乗用旅客運送株式会社としてタクシー事業を開始、初代社長に松田壮三郎が就任いたしました。終戦後に統制令が解け岡山交通株式会社となり、2020年をもって創業76年となります。
当時は、岡山市中心部の、現在のオアシスビルがある磨屋町の地に居を構えておりましたが、昭和45年(1970年)に現在の豊成の地へ移転しました。
移転後、約50年がたち老朽化したうえ、配車センター等の事業拡張で手ぜまになっておりましたので、ここ数年来、新築計画を模索していました。2018年10月よりようやく社屋の新築設計に着手し、第1期として2019年12月に新豊成営業所棟が完成、第2期として2020年11月に配車センター含む新本社棟が完成し、約2年越しで、念願の新社屋が完成するに至りました。
ハード的には、社員にとって働きやすく快適な空間づくりと、セキュリティ強化、最新基準の構造による安心・安全を実現し、タクシー会社としては類を見ない設計で構築しました。特に配車センターとしては、現在の移動局の範囲を超えたパートナー戦略や、配車のみならずBPO事業の展開などを見据えた可能性を設計に入れ込みました。ソフト的には、情報共有とコミュニケーションの活性化で社員のエンゲージメント高揚と新卒採用のリクルート効果を図り、タクシー会社という枠を超えた企業の実現を目指し建設しました。
多くの若者たちが、「こんな会社で働いてみたい」と希望し、そして入社後はイキイキと意欲をもってキャリアアップでき、両備グループの一員として広く活躍できる人財づくりに思いを託しております。
これからも岡山交通は、「質で日本一」のタクシー会社を目指すとともに、タクシーのイメージを変えていきたいと考えています。
タクシーの変革期を迎えている今日、タクシーが持つ「個別輸送」と「Door to Door」の強みを生かし、タクシー事業を地域と生活に密着した「生活関連産業」と位置付け、最先端技術への取り組みと様々なサービスに挑戦し、お客様から選ばれ続ける企業として成長していきたいと考えています。
2020.11.22