第4期両備くせもの塾でエンゲージメントが立証!

両備グループ代表兼CEO
小嶋光信

両備グループには「両備くせもの塾」という一風変わった幹部研修があります。私が両備グループの代表になった20年前に、グループの企業力を徹底的に分析してみた結果創った人材育成塾です。

その分析でわかったことは、

1.一人あたり経常利益でみると、好況業種、不況業種というのは言い訳で、「儲けられる管理職が経営すればどんな仕事でも儲けてくる」、「儲けられない管理職が経営すれば、儲かる仕事も赤字になる」
2.その儲けてくる管理職のタイプは、学歴や年齢に関係なく、極めて専門性が高い職人気質で、自分の経営とノウハウにこだわりがある、いわゆる「くせ者」
3.組織の大きさは10人以下で、小さいほど効率が良い。
4.社員への指示が、例えば売上何%アップなどという平均的な数字でなく「Aさんは目標いくら」、「Bさんはいくら」と能力に応じた的確な指示を与えている。

という特徴がありました。

すなわち10人以下のこだわりの組織を、職人気質で使命感の強い管理職で作れば、どんな仕事も高収益を出せる事業になる可能性が生まれ、まさに小集団のリーダー如何で企業の盛衰が決まることが分かったのです。

逆説的にいうと、大企業病は何百人、何千人の大きな組織でなるばかりでなく、10人を超えて平均的数字で管理するようになると生まれる組織病だと分かりました。

いかにこの儲けられる管理職を育てるか、小集団にして積み上げる組織を開発するかが、企業力アップには急務です。

講師となる「くせもの」の定義は、
1.同業と比較して著しい経営成果をあげた者
2.独自の経営哲学とノウハウを持っている者
3.強い使命感を持って事業を断行している者
の3つです。

当初「くせもの」とはという意見がありましたが、この3つの定義に当てはまる幹部社員は皆さん良い意味での「くせもの」たちで、結果ネーミングに異論なしになりました。

まさにこの定義に当てはまるのは、今の言葉で言えばエンゲージメントであり、今回の第4期両備くせもの塾では塾生のワークエンゲージメントを実際に測定してみました。

今年の1月開講時点では8人の受講生の各項目のエンゲージメントは、5点満点で「活力3.6」「熱意4.4」「没頭3.9」の「全体平均4.0」であったものが、8月の修了時点では「活力4.0」「熱意4.6」「没頭4.3」の「全体平均4.3」と7.5%アップしており、統計学的に効果があることが立証されました。

この講習では「くせもの講師」と1対1でのノミニュケ―ションも設定されており、これが大きくものを言っていると思います。

両備グループは「社員の幸せ」を経営方針にしていますが、仕事に於いて、また人生において尊敬する先輩が職場にいることが幸せの重要な一つだと思っています。

次から次に若きくせものが育っていくことを願っています。

両備グループ