イタリア・イベコ社と業務提携!
–エコ公共交通大国構想の実現に向けて–

両備グループ
代表兼CEO 小嶋光信

私は、21世紀の公共交通のあり方として「エコ公共交通大国構想」を2010年5月に発表しました。

この構想は、これからの人の移動はマイカー中心から、公共交通の利用を進め、環境問題や健康問題に対応することが大事であり、エコでバリアフリー、そして高度にIT化された公共交通に日本も思い切って転換すべきであるという提言でした。そしてLRTや天然ガスや電気で走るバスなどを使うことを推奨しました。しかし、当時はこれらに対応したバスがほとんど無く、提言は岡山市でのLRTの投入で留っていたのが現状です。

昨年12月に大阪ガスとともにNGVイタリアのマリアローザ・バローニ会長が当社を訪問され、イベコ社の天然ガス仕様のバスやトラックの環境やコストへの優位性を知り、イタリアに役員を派遣し現地調査をしました。結果は驚くべきものであり、ヨーロッパの環境に対する対応力とそれに向けた技術開発が日本と比べはるかに進んでいる実態に触れることが出来ました。

このような経過を経てイベコ社の天然ガス仕様のトラック、バスの日本進出に当たり、バスの組み立てや車両のメンテナンスの依頼の打診を受けました。丁度今年6月に両備テクノカンパニーで20メーター級のバスやトラックのメンテナンスや組み立ての出来る倉敷工場を新設していたこともあり、要請に十分こたえることができるので販売も含め業務提携に関する検討分析を進めることにしました。

今日は日程の問題で出席出来ませんが、両備グループでドリームスリーパーなど新しいバスの開発をしている松田敏之副社長に調印を委ねました。

天然ガスのスタンドの普及がこれからであること、車両が日本の実情に十分対応できるかなどの検証がいることも含め、課題は山積していますが「エコ公共交通大国構想」の実現に向けて両備グループあげて努力をしていきたいと思います。

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