両備グループOB会「忠恕の会」年次総会 初開催!

両備グループ
代表 兼CEO 小嶋光信

両備グループは、それぞれの企業が独立自尊で自立した信託経営で運営されているため、ほとんどの企業が黒字経営という、全国でも珍しい企業グループです。

しかし、自立していることが長所である反面、自社のことにしか考えが及ばず、あまり協力体制がないことが弱みでした。

この弱みを改善するために、「バイ両備」運動や両備グループフェアなどでお互いを知る努力と、KiraRi☆(女性社員活動組織)やJB(青年重役会)、ワッショイサポート部などのグループ内の横断的活動と部門ごとのネットワーク化に努めたところ、両備経営サポートカンパニーによるバックアップを通じて、全社的に自社で責任を持ちつつ、グループ内でも協力する機運が育ってきました。今後は、グループ内を異動する人事も行なわれていくことで、両備グループの総合力を発揮していけるようになるだろうと思います。

これまでは、OB会活動もほんの一部の会社でしか行なわれておらず、OBと現役の良きつながりを感じることもなく、常々、何とかせねばと思っていました。OB会を創らねば!と本気で思ったのは、長年、両備グループの施設の「有隣山荘」のお世話をしてくれていた田中さんが亡くなったことからでした。

彼女は、約50年以上お勤めしてくれていましたが、70才を過ぎてそろそろ老いも著しくなり、勇退ということになりましたが、既に直接の身寄りが全くなく、その上、身分が嘱託であったために年金で暮らすこともできないので、小さな社宅を用意して、身体の調子が良い時にお掃除などをしていただいていました。

ところがある日、会社に顔を出した翌日に大往生されていたのを社員が気づいてくれました。県外在住の義理の親戚も自分達では葬儀はできないとのことで、本当に一生を会社に捧げてくださったと言っても過言でない功労に報いるために、会社で葬儀をして手厚く葬って差し上げようと思ったのです。

ただ、遠縁でも身寄りの人がいる場合は、引き取って荼毘することができるのは身寄りの人だけという規定があり、難儀の末、やっと義理の親戚の同意書をいただき、曹源寺の原田老師のご厚意で無事荼毘にふして葬儀を行なうことができました。田中さんと面識のあった社員も参列してくれて、心温まるご葬儀でした。

少子高齢化のまさに大きな社会問題として、孤独死・無縁仏という問題を痛切に感じた出来事でしたが、両備グループでは、OB会が忠恕の精神で、会員みんなの絆と善意で安心できる老後の心の支えになってくれればと願っています。

故・松田基さんが曹源寺に両備グループの物故社員の慰霊塔を建造されていますが、まさにこの慰霊塔の大きな意味が出てきました。両備グループに長年お勤めくださった大事なOB社員のみなさんが、万が一、家族もなく無縁仏になるようなことがないように、安心して余生を楽しんでいただいて、あの世でも仲間たちとの悠久の時間を過ごしていただきたいという思いが「忠恕の会」設立の一つのきっかけとなっています。

現在は、OBのみなさんにも両備ハッピーライフプロジェクトの両備OBカードで特典や優待がありますが、ちゃんとしたOB会にしたいということで、前専務の阿部さんと元専務の佐藤さんを中心に設立に関して起案してもらって今日を迎えることができました。

両備グループは、「両備ハッピーライフプロジェクト」という運動を展開しています。この運動は、如何に活き活きと働き、且つ、生活し、OBになっても生きがいのある活力に満ちた老後を過ごしていただいて、みなさんがハッピーな人生を実現していくサポート役を果たしていきたいと思っているプロジェクトです。

ですから、楽しい会をいろいろ起案し、両備の施設は気楽に利用してもらえるよう配慮して、現役の我々の仕事に、影になり日向になり、側面からご支援いただき、我々現役も何かOBのみなさんのお役に立つことがあれば協力させていただいて、絆を深めていきたいと考えています。

20170803

両備グループ