「みどりのサンタガーデン」オープン!
― 岡山高島屋の屋上ガーデンをリニューアル ―

岡山高島屋 
代表取締役会長 小嶋光信
(両備グループ 代表 兼CEO )

岡山高島屋の屋上を5年ぶりにリニューアルして、「みどりのサンタガーデン」としてオープンしました。

2010年に両備グループが資本提携して以来、岡山高島屋の魅力づくりに取り組んできましたが、まず残念に思ったことは、私が子どもの頃の楽しく遊んだ百貨店の屋上遊園がなくなってしまっていたことでした。

昔はお母さんがゆっくり買い物をする託児所代わりが屋上遊園地で、お母さんはそこで子どもを遊ばせて、しばし日頃の家事から解放され、ゆっくり買い物ができたのです。子どもも百貨店で遊んで、お子様ランチを食べさせてもらって、帰りにおもちゃを買ってもらって等々、楽しいばかりの思い出が詰まっているのが百貨店だったのです。

しかし、世の中全体が段々世知辛くなって、屋上遊園地がなくなり、家電や家具売り場がなくなり、女性中心の店づくりに世界中の百貨店が変わっていきました。お子さん連れの若い世代の姿が見られなくなり、孫を連れたおじいちゃん、おばあちゃんの姿も消えてしまいました。

再建を始めた時に、家族三世代みんなが楽しい百貨店を目指しましたが、当時の資力では5年前に小さな「たまルンランド」という遊園地を作るのが精一杯でした。馬の玩具の乗り物や三輪車をおいて、滑り台や子どもの家やカバの玩具くらいでしたが、それでも大勢のお子さん連れのご家族が楽しんでくれました。

全国でも初めてだと思いますが、ビアガーデンも子ども連れOKとして、お父さん、お母さんはビール、子どもはジュースなどで楽しくたまルンランドで遊んでもらいました。

今回、長年の夢だった屋上をガーデン化してリニューアルするにあたり、テーマを「都市のみどり」として、「歩いて楽しいまちづくり」や「子どもの楽しいまちづくり」の実現を図っていこうと思いました。そこで、「都市のみどり」をテーマとして活動している友人の大阪大学名誉教授の小林昭雄さんの「(一社)テラプロジェクト」の「みどりのサンタ」運動を応援し、『「まちにみどりを運ぶ。心にみどりを運ぶ!」のミッションで植物を育てることで五感をみがく』という「智の木協会」での「植育」の輪を広げていくことに協力することにしました。

そこで「みどりのサンタガーデン」と命名したのです。

この開発の総合プロデュースを松田敏之副社長に委ね、水戸岡鋭治さんにマークをデザインしてもらって、7月8日、まさに梅雨の晴れ間に高らかなファンファーレの音色とともに、賑やかにオープンセレモニーを催しました。

両備グループの社員バンド「オルケスタ・デ・ブルースプリングス」の軽快な演奏と、共生保育園の園児たちの可愛い歌声が屋上にこだまし、ブランコやジャングルジムで遊ぶ子どもたちの楽しい歓声とともに、昔の百貨店の思い出が蘇りました。

岡山高島屋