「交通四悪」を絶対禁止に!

両備グループ代表兼CEO
小嶋光信

両備グループの交通部門は、107年の歴史を持ち、安全が最大のブランドでした。しかし、今、この両備が誇るべき安全というブランドを根底から揺るがしかねない事態になっています。

現在、両備グループ交通部門で起こっている多くの問題行為は、不幸中の幸いではありますが、人身事故には至らずに済んでいます。しかし、公共交通事業に携わる者は、事故になるかならないか以前の問題として「事故につながる恐れのある不安全行為をプロの乗務社員は絶対にしてはならない」ということを十分に認識しなければなりません。

自動車を運転するにあたっては、「自分自身の生命がかかっている」ことは当然に意識しなければなりませんが、プロのドライバーとしては、「大切なお客様の生命をお預かりしている」ということを絶対に忘れてはいけません。

最近のバスやタクシー、トラックは、自動車技術の進歩に伴い、普段自分が運転している乗用車と同じ感覚で運転できるようになったために、プロ意識が薄れてマイカーを運転するのと同じ気分で運転してしまっているのではないかと懸念しています。

現在、朝礼や点呼で「交通三悪」の「徹底追放」を唱和してもらって意識付けを行なっていますが、今後は重大事故を引き起こす危険性の高い居眠り運転を加え「交通四悪」とします。そして、二度と起こさないという決意を込めて「徹底追放」から「絶対禁止」へと変更します。

よって、2017年の「交通四悪」は、

  1. 飲酒運転・酒気帯び運転:絶対禁止!
  2. 個人用携帯電話・スマホルール違反:絶対禁止!
  3. 免許証不携帯:絶対禁止!
  4. 居眠り運転:絶対禁止!

とします。

今後、万一これらの事項に違反した場合は、厳しい処分を行ない、内容によっては労使の懲罰協議に上程します。「初心に帰り、安全意識の再構築」と今年の経営方針に示していますが、残念ながら徹底しきれていないため、敢えて「お客様と社員の安全を守るため」の愛の鞭だと思って下さい。

そして、本通達を機に、「交通四悪」の絶対禁止を全交通関係の社員幹部を中心として労使で再度徹底し、全員がこの「交通四悪」を守ることの誓約書を提出することをもって、両備グループの安全への誓いのリスタートとします。

両備グループの運輸交通事業は、SSP-UP運動の考えによって経営されています。それは、「S:安全(セーフティー)」があってはじめて「S:サービス」があり、安全とサービスが確立されてはじめて「P:生産性(プロダクティビティー)」の追求があるという考えです。

この考えを再認識し、プロドライバーとして「大切なお客様の生命をお預かりしている」という自覚をシッカリ持って、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」で確実に実行して下さい。

以上

参考:
平成29年年頭の辞 「優しい言葉、思いやりの行動 初心に帰り、安全意識の再構築!」
両備グループ代表兼CEO 小嶋光信 

2017.03.16
両備グループ