Message代表メッセージ

2017.01.04

2017年 年頭あいさつ Yes, I’ll do it. (はい、私がやります)

両備グループ代表兼CEOO
松田 久

皆さん あけましておめでとうございます。
2017年の年明けをご家族ともども明るく迎えられましたことを心からお慶び申し上げます。

安全・安心への祈り チーム5の活性化(現場のコミュニケーション)

昨年、両備グループは長年にわたり先輩たちが築いてこられた安全・安心を根底から揺るがす2件の死亡事故、運転中にポケモンGOをしていたという事件等が発生しました。その他多くの事故・事件も勃発し、本年はもう一度、安全・安心を0(ゼロ)ベースで立ち上げて行く覚悟をします。

えてして、非常識は常識の延長線上にある落とし穴であることが多いので気が付きにくいのです。管理職の視線と現場の複数の互いの視線で注意を喚起し続けることしか防ぎようがない落とし穴です。いわゆる慣れがもたらす茹でガエル現象です。全ての基本が安全・安心であることが全社員の心に沁みて、業務中の瞬間の立ち振る舞いが責任感に満ち溢れたものであることを、この年初に全員で誓い合い、皆さんと共に心の底から理解が深まることを祈ります。

チーム5でのコミュニケーションを活性化して、現場の一人一人全員が安全に対する認識を深めてもらいたいと願います。

はじめに

全世界的に変化が激しい世の中が訪れています。複雑に絡み合う歴史問題にかぶせて、民族的、宗教的、イデオロギー的な対立から発生する過激なテロの危機、それに伴う難民問題。新たに表出化する覇権主義と領有権問題。グローバリゼーションとナショナリズムのせめぎ合い。格差社会と言われる富と貧困の偏在、先進国における出生率の低下と高齢化の同時進行、開発途上国の人口爆発。英国EU離脱BREXIT、米国大統領選挙でのトランプ氏勝利という混迷で政界情勢は新たな変化を見せるでしょう。また、蔓延するウィルスとの戦いは行きつくところを知らず深刻さを増すなど、直面する難問は山積しています。また、技術的な進展はAI、ロボット、Iotなどを通じて人間の能力を超える電子的な時代を迎えようとしています。更に、天変地異、地球温暖化と異常気象、大災害は後を絶ちません。日本では南海トラフ連動型大災害が近い将来に発生することが予想されています。こうした複雑系と言われている現代において私たち両備グループは、力強く生き抜いていかなければなりません。

安全第一を念頭に置いて
忠恕 Win-Win&Win、三方よし、・・・生産性のあり方 

両備グループは「忠恕(=真心からの思いやり」」を理念として、全社員が同じ価値観で日夜働いています。

この価値観は「Win-Win&Win」「三方よし」で、会社の運営に係る全てのステークホールダー(社会・顧客・社員)が満足できる安全性、利益を得ることができる価値観を持っています。本来、全てのステークホーダーとは会社自体、株主、経営者、お客様、お取引先(仕入、販売)、従業員全てです。例えば、会社と取引先の間で大きな売り上げを上げ、利益を確保できた場合でも、従業員がろくに休みも取れず、長時間労働で我慢している状況をWin-Win&Winと言えるか。従業員の時間を無駄に犠牲にしてまで利益を上げて何の意味があるのか。逆に、従業員が能力を発揮することもなく、生産性が悪い仕事振りで漫然と存在していることに意味があるのか。あるいは、販売先のお客様には充分な利益をもたらし喜ばれても、陰で泣いている仕入先があるような取引に意味があるのか。

誰もが幸福になれる状態をいかに創造するかかが、両備グループ全社員の意気込みです。

そして、全てのステークホールダーが安全性、利益に係り、互いの信頼関係を強くすることが、最も生産性が高まる近道であることを理解しなければなりません。

安全第一を念頭に置いて
Yes, I‘ll do it .(はい、私がやります)・・・生産性の自覚

ステークホールダー(すべての関係者)が満足できる利益に浴することができる状況を創りだすためには、創意工夫が不可欠で、生産性向上の原点です。生産性の向上は基本的に自己責任ですが、ステークホールダーのネットワークは互いを補完し合うことができます。いわゆる、オープン・イノベーションですね。企業運営に係る関係者や研究者が互いに知恵を出し合あい成長し変化していくことに全ての価値があります。

さて、成長、変化とはなんでしょう。全ての生き物は常に変化しています。そういう意味では、地球そのものも変化しているので生き物と言えます。人間の体も常に細胞が生まれ死んでいく新陳代謝を繰り返しています。同じ形に戻ることは決してありませんし、同じ形で留まることもありません。色即是空空即是色。我々両備グループの歴史を紐解いてみても良くわかりますが、106年間を通じて常に変化し進化し新陳代謝を繰り返しています。そうやって成長してきたのです。

だとすれば、私たちは自ら変化を求めて動かなければならないことは自明の理です。つまり、変化を恐れて新たなことに挑戦しない人は、生き残れないということになります。自分がやってみるという気概を持つ人と、やってみようとする人を後押しする責任者の存在が世の中を変えてきました。サントリーの創業者である鳥井信治郎さんの「やってみなはれ やらなわからしまへんで」という言葉が持つ意味は非常に大きいといつも思っています。実行することから物事は始まる、トライ&エラーの連続、果敢に挑戦するスピリット、責任は取ってやるから失敗してもいいじゃないか、やってみよう。勇気づけられる言葉です。

私たち両備グループ社員は自らが進んでやることを互いに約束しましょう。
Yes, I’ll do it. (はい、私がやります)です。

安全第一を念頭に置いて
創ろう創造時間、活かそう生産時間・・・生産性の向上
ダイバーシティー(多様性)、女性の活躍
ワークライフバランス(仕事と生活の調和)

ダイバーシティーとは多様性、複眼的思考のことを指し、多国籍価値観で生産消費に係る人々を受け入れてマーケットを生み出すというイメージです。日本では直接的に女性の社会進出や活躍のことを言う場合が多いようです。出生率の低下と高齢化が同時に進行している現在は人口減少に伴い、特に人材集約型のサービス産業で従業員不足となっています。一方で、平和な時代が長く続いたこともあって、女性目線のサービス業が世を席捲しているので、女性がリーダーシップをとって商品開発、サービス提供をする方が、利用する女性の要求にお応えできる場合が多く、理にかなっています。

であるとすれば、両備グループは運輸・交通総合サービス産業ですから、いち早く女性に活躍してもらう場面を創りだしていかなければなりません。女性自身も女性活躍の時代の真っただ中にいることを強く自覚して基本的な教育、キャリアパス、幹部養成講座(WJB)などに積極的にチャレンジしてください。

また、結婚、出産、子育てが伴う女性の社会進出には育児休暇などの制度に加えて、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)がとても大切で、時間外労働の廃絶、短時間で効率が良い仕事振り、長期休暇取得などの価値観が必要です。全ての女性社員の皆さんがYes, I’ll do it.(はい、私がやります)の精神を持って働きやすい職場環境を創りだしていかなければなりません。

時間は人に与えられた唯一平等な財産と言えます。人の一生は長い短いはありますが、生きているその時間はその人の財産です。根本的に時間の使い方は個人の責任です。社会で働いて自己実現を求め、家族との時間を過ごし、自分を磨き、休む、遊ぶ。業務時間中、会社はその人の能力を信じて、全体最適、部分最適を管理する。
従って、時間の無駄な使い方をするのは人生を冒涜(ぼうとく)しているようなものです。
使い方次第で人生を大いに満喫できるにもかかわらず、そのことに気が付かないでいるから、「時間を潰す」「暇つぶし」などという言葉が使われます。休むこと、遊ぶことが時間潰しや暇潰しであってはいけません。精一杯休み、精一杯遊ぶことも時間の有効活用です。

一方、会社で付き合い残業などすることは人生を無駄に削っているようなもので、あなたはそれで本当に良いのですかと聞きたくなります。能力が高い人は、同じ時間で何倍もの創造をし、生産をします。そして、更に能力を磨くために自分の時間を使いますからどんどん能力は高まります。結果的に会社の生産性は最大に向かい利益が分配されるのです。この場合、労働時間というより生産時間・創造時間と言い換えたほうがハッキリしていて分かり易いですね。

安全第一を念頭に置いて
防災BCP(事業継承計画)の作成・・・さらなる生産性向上への準備

そろそろ、本格的に災害に対応するためのBCP、事業継承計画の作成に、各事業所とも臨まなければなりません。昨年も4月には熊本、10月には鳥取で直下型の地震がありました。2011年3月11日に発生した東日本大震災は巨大津波を伴う大災害で、昨年は11月にも再度津波を伴う地震が発生しました。次は南海トラフ連続型大災害が確実に来ると言われており、その時期も近づいているようです。いつ来るかは誰にも予想できませんが、東日本大震災も、熊本も、鳥取も後になって兆候は有ったと言い出す人が出てきます。ことが起こってからでは遅いのです。兆候があると言えば、富士山爆発、東京直下型地震もスケジュールに入っているようです。「備えよ常に」はボーイスカウトの教えで、心・技・体の備えを説いていますが、防災はまさに「備えよ常に」です。

締めに
「夢も近づけば目標に変わる しっかりと準備もしていないのに、目標を語る資格はない」

野球のイチロー選手の名言を今年の年始のあいさつの締めの言葉に引用させてもらいます。一流選手の言葉は現実味を帯びて私たちにも語りかけてきますね。夢が夢のままではいつまでたっても実現しませんが、着々と近づいていけばやがては夢が目標に変わる。目標に変わった夢は、しっかり準備すれば実現できる。
Yes, I’ll do it.(はい、私がやります)

今年の大切なキーワード

Yes, I’ll do it(はい、私がやります)
 絶対的な、安全・安心の0(ゼロ)からの確立・・・チーム5の活性化
 あらゆる場面での生産性の向上
 災害対策、BCP(事業継承計画)の作成
 人材の登用と育成
 女性社員の活躍、幹部養成
 AI Iot ROBOTの開発
 シェアリングエコノミーへの挑戦と開発
 ASEAN諸国へのさらなる進出

 
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2017.01.04
両備グループ

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