「ツーリズムEXPOジャパン2016」ビッグに開催! – ワンダフル瀬戸内2016 –

両備グループ代表兼CEO
小嶋光信

一人の若者が私に、岡山県の魅力度ランキングが38位と知って、「こんな素晴らしい岡山や瀬戸内海の魅力度が低位とは情けない。旅博に出展し、『WONDERFUL SETOUCHI(ワンダフル瀬戸内)』という瀬戸内地域の魅力を紹介するフリーマガジンを創りたい」と言ってきました。はて、両備グループだけで頑張ってどれ位の効果があるものかと思いましたが、「やってみなはれ!」と太っ腹のふりをして、グループからの多額な出費でスタートしました。その若者が、松田敏之副社長で、『WONDERFUL SETOUCHI』の仕掛け人であり総合プロデューサー役です。

全国でも地方企業グループによる単独出展は珍しく、御座船や未来型バス「SOLARVE(ソラビ)」というユニークな観光商品をぶら下げての出展でした。大手の旅行会社のトップまで我々のブースの視察に来られて、「両備はこんなに面白い交通手段やユニークな観光商品を持っているのか!」と感心してくださいました。

その熱意が届いたのか、毎年「一緒にやろう!」という地域や行政の方々との輪が広がってきて、今年で『WONDERFUL SETOUCHI』の発行も5巻目となりました。出展ブースの広さも世界各国からの出展中、沖縄が1番で、我々は4番目です。魅力度も38位からやっとこさ34位になり、これからがスピードアップです。34番目を表す番号をつけたポロシャツの若者と、行政から参加の皆さんが一緒になってキビキビと楽しそうに「ワンダフルせとうち・ホイホイ方式」のブースで熱心な取り組みをしていました。

両備グループは小豆島航路を長年運航していることから、小豆島からしまなみ海道までの海域を含む岡山県、広島県、香川県、愛媛県地域を世界的な観光地にしようと固い決意を持って臨んでいます。

今年は「瀬戸芸5島を巡る島一泊クルーズ」をテスト運航し、大きなクルーズ船に対して、両備方式とも言える島々のホテルや旅館、お土産屋さんなど現地の施設を利用するクルージング・プランが開発できました。既存のフェリーに中型バス2台を乗せ、アクセスの悪い島々に直行し、現地ではバスに乗っての瀬戸芸(瀬戸内国際芸術祭)巡りはすごく快適です。瀬戸芸会場の事前予約も相まって、本当にスイスイ見学ができました。泊まりは小豆島のオーキドホテルでゆっくり温泉につかって瀬戸内海のご馳走に舌鼓を打とうという趣向です。

今後は、水戸岡鋭治さんデザインの「海のななつ星」プロジェクトという世界と競う「豪華ヨット型客船」の開発も予定しており、瀬戸内海を世界のクルージング拠点の一角に押し上げようと企画しています。

また、「しまなみ海道」が素晴らしいサイクリングコースになったので、恒例になった小豆島での「ツール・ド・小豆島」のイベントに加え、世界に問う初級から上級のコースを用意しようと考えています。サイクリングショップも備え、しまなみ海道から小豆島や淡路島を含め、それらをリングに結ぶようにフェリー航路の利用もサイクルーズパスの活用で可能とし、フェリーの駐輪設備も整備する予定です。

今年2年目になる「ひがしやま備前焼市」も軌道に乗ってきて、地元に大きなやる気が芽生えてきました。

夢二郷土美術館もツーリズムEXPOジャパンへ参加しました。生誕130年を記念して京都の老舗の千總さんに作ってもらった夢二作品の中の着物をモデルさんに着ていただいたファッションショーでは、モデルさんがトロンボーンを吹いて観客をびっくりさせたそうです。

会場ではお酒やご当地飲み物の試飲、美味しいブドウの試食も大好評でした。備前焼体験やマスキングテープを使ってのうちわ制作、ステージでは15分おきにさまざまなプレゼンテーションや各種体験がひっきりなしに行なわれていました。あっという間に時間が経ち、ちょっと入ってみたところが、あまりの催しの多さについつい長時間の滞在となる方も多く、お客様と一緒にスタッフも緊張しながらも楽しみながら頑張っていました。

途中で、逢沢議員とミャンマーのブースに観光大臣への表敬に伺ったら、20年くらい前に旧両備運輸時代に企業進出しようと努力していた時のミャンマーの元ガイドさんに会うなど、思いもよらない楽しい出会いもありました。

“ワンダフル瀬戸内”のブースに来ていただいた外国や日本全国の皆さんとの交流を大事にして、今後も地域の観光の発展、海外からのお客様の誘致を進めて行きたいと思います。

GET10!

両備ホールディングス(株)副社長
松田 敏之

スタートはリョービツアーズ小童谷専務の「JATA旅博」(2014年旅フェアと統合してツーリズムEXPOジャパンに改称)にお金が無いけど参加したい」という提案でした。

私が東京事務所長として当時感じていたのは、両備バスの営業は「両備バスをよろしく」とばかり営業していましたが、岡山に行きもしないお客様に両備の営業をしても意味が無いということでした。

岡山を売ることが先では?― 企業は地域の発展無しには価値が無いと感じていたので、ツーリズムExpoで少しでも地域を売れば価値に繋がると感じ参加を決意した次第です。グループワッショイサポート部やクリエイティブサポート部も「地域の魅力を地域の方々と共に」がテーマです。

短期での資金回収は厳しいことばかりですが、未上場の両備にしかできないことを、長期的価値に繋げていきたいと取り組んでいます。グループのみなさんに理解をいただき、ご協力いただけることに心から感謝しています。グループの結束は高まってきています。毎回の進化は私の想像を超えるレベルになり嬉しく思っています。ご理解をいただき心から感謝しております。

tourizmexpo2016

2016.09.25
両備グループ