両備ホールディングス社長
小嶋光信
昨日まで競合していた松阪航路を、本日こうやって津エアポートライン(株)の松阪航路として、再生をお引き受けして、山中松阪市長と、松田津市長ご臨席のうえで出発式ができることは、感無量の気持ちです。
行き過ぎた地域間競争の落とし子として、前任の松阪高速船(株)がご苦労されましたが、開業当初からの業績不振に、燃料高騰、世界大不況に新型インフルエンザ、さらに高速道路が1000円定額と次々に苦難が加わり、経営が行き詰まりました。今年の春より、松阪高速船(株)の江崎社長から再生依頼の白紙委任と山中松阪市長からの、熱く、ハードな再生へのお願いをいただきました。
今回の再生のキーワードは地域間競争から、地域間連携への転換です。
この再生は、一企業としての再生は難しく、津エアポートライン(株)の一航路として松阪航路を吸収することが唯一の再生スキームでしたが、津市の松田市長の温かいご理解で、その可能性を見いだせ、発展的な形でお引き受けできることになり、八方丸く収まりました。ご苦労された江崎社長も、このタイミングで廃業すれば、天草でのご本業を守ることができるでしょう。
そして、この航路がまさに地域間競争から、地域間連携へのシンボルと変わったのです。
果たして本当に再生できるのか、との疑問があるでしょうが、
- 営業所としての管理で、間接費の大幅削減をする。
- 供給過剰を3便減便することでコスト削減する。
- 300円運賃値上げで、津航路との価格差を削減する。
- 予備船の活用で、津航路へのドック時の代替え船収入や観光船収入を得る。
- 行政と一体になった営業努力
などの経営努力で、来期には黒字化できると自信を持っています。
これからは津市と松阪市はじめ三重県の海上アクセスとして、地域間連携を進め、さらに発展するように努力致しますので、よろしくご高配、また市民のみなさまのご利用をお願い致します。