外部入塾初の経営管理基礎講座を開講

両備グループ
代表 小嶋光信

両備グループは1910年の西大寺鐵道創業から、今年7月31日で100周年を迎えます。

ネクスト100年を目指して、新たに創業者の松田与三郎翁が終身大事にしていた「忠恕=真心からの思いやり」を経営理念とし、社会への思いやりとして「社会正義」、お客様への思いやりに「お客様第一」、社員への思いやりとして「社員の幸せ」を経営方針にして、事業を再構築しています。

社会への思いやりとして、どうやって感謝の気持ちを社会へ伝えるかですが、社業や二つの財団で報いることは当然ですが、一つは地域公共交通の維持、発展のために和歌山電鉄や中国バス、津エアポートライン松阪航路などの地域交通の再生を通じて、発展的に生き残る方策としてのエコ公共交通大国おかやま構想を発表するなど、交通基本法の成立と財源確保の努力をしています。

両備グループがこの不況の中にも元気な理由の一つに人材教育があります。私が36年前旧三井銀行から慶応ビジネススクールで学び、旧両備運輸に入ったとき、優秀な人材が地方企業に集まらないこと、また地方では社員をブラシュアップする教育機会と機関が無いことにカルチャーショックを受けました。これでは大手に勝てませんし、地方の人材力はますます落ちるばかりです。無い物ねだりをしてもしょうがないので、経営管理基礎講座を作りました。

この講座は財務分析、マーケティング、組織における人間関係と情報システム概論の4講座があり、両備教育センターとともにコーポレートユニバーシティー・両備大学(通称)として実践的な幹部教育の中枢を担っています。当時は私が財務分析を担当し、先輩が後輩を教えると言うことで、実務能力のある幹部の中で教育力をもつものが担当するシステムにしました。ビジネスは学問というより、経験学で、実務経験のないコンサルタントや教授より先輩力が勝っており、それをベースにケーススタディー方式を取り入れてより実践的にしました。

この講座は本人の受講の熱意と職場の所属長からの推薦で選ばれますが、一番仕事に忙しい世代で、また夜間に勉強するというハードな物です。私の短いサラーリーマン生活で得たものは、勉強や資格は、暇なときに取った物は身につかず、忙しい仕事の合間に必死に時間を工面して食らいついて習得したものこそが身を助けるということでした。ですからかなりハードで、自ら予習や復習をし、学ぶのでなくケーススタディーやディスカッションで力をつけるという方法を取っています。

この講座の4教科を4年間(外部受講者は2年間)で学べば、学ぶこと以上に頑張ってやり遂げる、目標に食らいつく気迫が身につくと思います。そしてこれを卒業すると両備大学院(通称)である両備青年重役(JB)制度にあがることが出来ます。

両備の人材づくりのこの経営管理基礎講座を外部にも開放することで、地域で優秀な人材が育ち、地域の発展につながれば幸いです。

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