両備システムズ 社長
小嶋光信
両備グループは、人を運ぶ、物を運ぶ、情報を運ぶ企業グループとして、51社で構成されていますが、今回、両備システムズを中心とした情報系6社で、「両備クラウドフェア2011」を岡山駅近くの岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)で開催しました。この情報系6社でネットワークを組んでいるわけで、いわばこれら両備のネットワ-クが両備クラウドです。
今日本には暗雲が立ち込めています。グレーなクラウドでなく、ブラックなクラウドです。天災としての暗雲、東日本大震災と福島第一原発の事故は晴れるまでに時間がかかるでしょう。人災としての暗雲は、永田町から日本に立ち込めている「カン(・・)冷前線」からの暗雲で、早く国民のための政治になることを、日本が誇りを取り戻し、地域が元気になるように、まさに「晴れの国」になるように心から念じています。
今日のクラウドは、真白なクラウドのお話です。
私は、37年前慶応義塾ビジネススクール(現:慶應義塾大学大学院経営管理研究科)で、ビジネス分析のツールとしてコンピューターを学びました。当時は電子計算機というもので、自分たちの分析には自分たちでFORTRAN(フォートラン)というコンピューター言語でプログラムを組んで、パンチを打って、バグを直しながら走らせるという代物で、全く使いづらいものでした。
今日は、それが集中から、分散型になり、大型からダウンサイジングになり、インターネットの普及でいわゆるアプリケーションも所有から利用へ、デスクトップから携帯型へと大きく変わってきました。この集中から分散したものが、またクラウドコンピューティングとして、インターネットを使って所有から利用へと質的に異なる集中を始めたのです。
既に個人ではネットのAmazon(アマゾン)やYahoo!(ヤフー)やGoogle(グーグル)を使ってアプリケーションやソフトを持たずに活用していますが、それをビジネスの局面で利用するとき、クラウドコンピューティング、すなわち略してクラウドと言っています。
企業がクラウドを使うときは、使い勝手やコスト以上に安全・安心が大事になります。
そこでクラウドというネットワークを提供するIT企業の技術力と信用力が問題になってきます。その技術力や信用力がユーザーにとって雲の中なのです。
両備システムズを中心に6社、社員数約1200名で形成される両備システムズグループは、創業が1965年と情報産業の草分け的存在で、1963年3月に完成したばかりの日本製のFACOM231[富士通信機製造(現富士通)のトランジスタ式小型汎用コンピューター]を導入したことから始まります。当時の両備バスの会計くらいでは、容量が余りすぎたことが幸いして、行政などの受託計算や病院の会計システムに進み、専業特化で西日本屈指の存在感のあるIT企業に成長しました。
今回はテーマを、行政・医療・健康福祉ゾーン、教育ゾーン、流通・商業一般・交通ゾーン、次世代デバイスゾーンの4つに分けて、事例発表を交えながら様々な商品をご覧いただきました。
クラウドは極端に言えば世界で4~5あれば良いと言っている評論家もいます。個人向けならそれでも事足りるかも知れませんが、企業の場合は千差万別のソフトやアプリケーションが要りますし、厳しいセキュリティーを要求される場合も多いのです。
大手メーカーのクラウドと異なり、身近で、地域に根ざし、お客様に新たな価値を創造していただくために、弊社のデータセンターを活用して「所有から利用へ」のサービス利用型でコスト面、効率面、また、セキュリティー面でも次世代へ変革する事をご提案します。
サーバーを手元においておかなくては心配だし、なにかあれば対応が困ると思っておられるユーザーの皆さんが多いと思いますが、地元ならそれらのご心配にすぐにお応えできるということ、見えないクラウドでなく地元で見えるクラウドとしてご安心いただけると思います。
両備クラウド
両備システムズグループが提供するクラウドサービスのポータルサイト