たま駅長就任5周年で部下誕生!

和歌山電鐵 社長
小嶋光信

平成19年1月5日貴志駅駅長に就任以来、たま駅長は、愛くるしい業務態度とお客様への癒やし効果で、地方鉄道が乗客の減少に苦しむ中で、客招きにより和歌山電鐵の再生に大いなる貢献をしてくれました。また和歌山電鐵のみならず和歌山県や和歌山市と紀の川市の観光振興に年間11億円とも言われる経済効果を発揮して、驚異的な貢献をしてくれました。

その上、地方鉄道の動物駅長の先駆けとして、和歌山電鐵を始め地方鉄道の再生の旗手としても貢献してくれました。

生まれながらにして駅長と思える立派な駅長ぶり、何にも動じない態度はまさに鉄道ウーマンの鏡です。就任5周年を記念してこの功績を讃え、感謝状を差し上げることにしました。

たま駅長は本当に欲のない幹部で、報酬アップはメタボになるからと言って固く辞退をされるので、5周年記念に相応しいサプライズなプレゼントは何かと考えました。

現在たま駅長は常務執行役員になって、専らの仕事は業務遂行ならぬ業務睡好で、睡眠が大好きです。課長職までは社長の私が来るのをいち早く察し、起きて仕事をしていましたが、執行役員、常務執行役員と昇進するにつけ大物ぶりを発揮して、社長が来ても堂々たる寝入りっぷりです。

最も現在のたま駅長は、和歌山県勲功爵で、かつ和歌山県客招き大明神です。会社では私の部下ですが、私は庶民でたま駅長は爵位を持つ大明神ですから、寝てても叱れなくなってしまいました。猫好きのお客様は良くご存知で寝ているたま駅長を凄く可愛がってくれます。そういえば日光東照宮の左甚五郎の眠り猫も三毛猫で、たま駅長のその可愛らしい寝姿は生まれ変わりのようです。

たま駅長の健康保持と、安心して業務睡好出来るように、5周年を記念して部下としてニタマを貴志駅長代行ならびに伊太祈曽駅長として任命することにしました。さらに、育ての親の山木取締役とたま駅長をニタマの駅長教育責任者として発令しました。
これでますます健康に留意して、十分なる睡眠で、20年は現役でいられるのではと願っています。

5周年をこうやって仁坂和歌山県知事、大橋和歌山市長と中村紀の川市長をご来賓にお招きして盛大に催せるのも、小山のお母さんをはじめ、ご家族の献身的なお世話と、地域のみなさん、全国のたま駅長ファンのみなさんのお陰と心から感謝しています。

思えばたま駅長の登場も数奇な運命でした。
和歌山電鐵開業の日に、貴志駅に隣接した小山商店の小山さんの大事な娘ともいえる三毛猫のたまちゃんが、皮肉にも公道に住処を置いていて行政から撤去を命ぜられ、小山のお母さんがパニックになって私に貴志駅にたまちゃんを住まわせて欲しいと懇願されました。たまちゃんの目と私の目が合った瞬間、たま駅長は貴志駅長だという直感が閃きました。

ニタマも数奇な運命で、今回の発令になりました。何となくたま駅長の部下が必要だなと思っているときに山木さんから、岡山の国道で車にひかれそうになっていたドブネズミみたいな猫をある女性が助けてくれて、綺麗にしたら三毛猫と分かり、礒野専務に和歌山電鐵のたま駅長が三毛猫だからどうかと親切に言ってきてくれたのです。どうしましょうか?と山木さんから相談があったので、何かのご縁で手元に来たのだから、可愛がって育ててみてくださいと言い、たまに似ている二番目の三毛猫なのでニタマと命名しました。

ニタマは山木さんの可愛い犬と兄妹のように育てられました。不思議なことにニタマも人好きで、人が沢山いるところが大好きで、人気がないとニャーニャーと寂しがるので、岡山電気軌道の東山の事務所で、客招き見習いをしていました。山木さんが時々私の部屋に連れてきてくれて、度重なる面接の結果、たま駅長の部下に相応しい業務能力だと判断したので今回の抜擢になりました。
和歌山電鐵の猫好きの社員が里親になってくれるので、安心して転勤させることができます。

たま駅長を大いに補佐して、地方鉄道の再生に大いに頑張ってくれることを期待しています。
そして、和歌山電鐵の公設民営が一つのモデルケースとなり鉄道では公有民営が可能な法律が出来ましたし、中国バスの再生などで地域公共交通の抜本的改革の機運から、交通基本法が、民主党、自民党、公明党の三党合意で、必ずやこの通常国会で成立すると願っています。

たま駅長もニタマ駅長代行も交通基本法の成立を心から祈っています!

和歌山電鐵