両備グループ代表:CEOO
松田 久
皆さん両備グループにご入社おめでとうございます。
これから皆さんと共に働ける慶びを心深く受け止めております。
昨年3月11日の東北大震災で被災され亡くなられた全ての方に、皆さんと共に黙とうをして頂きました。想像を絶する自然災害に加えて福島原発の事故は日本の行く末に複雑な影響を与えていますが、日本国は必ず復興を遂げ新たな成長をして行かねばなりません。
皆さんは今、社会人として新たな人生を切り開こうとしていますが、おそらく、大きな期待と不安が入り混じった緊張感に包まれていると思います。これは誰しもが通る道ですが心配には及びません。特に両備グループは長年にわたって積み重ねてきた手厚い教育制度を完備し、新入社員教育から幹部教育まで皆さんの成長をサポートしてまいります。常に成長しようとする心構えがあれば、必ず素晴らしい人生を切り開いていくことができます。
一つだけお願いしたい事は学生気分からの脱却です。おそらく多くの皆さんは学生時代にアルバイトを経験して社会との接点を持っているので、お金を稼ぐという意味で社会性は知っていると思っているかもしれません。しかし、これは全く違います。会社はそれぞれ存在する意義を持っています。そして、社員全てが共有する理念が会社の魂です。ディズニーランドのような特別な仕組みを持っている組織以外は、アルバイトにはこの理念を共有するという根本的な責任感が欠如しているのです。我々両備グループの理念は「忠恕―真心からの思いやり」です。従って、この理念の元に皆さんは社会的な責任を果たしてください。両備グループは利益本位で物事を行ってゆくという体質ではありませんし、皆さんは単に給料を頂くために働くという事では社会的な責任は果たせないのです。早く学生気分を脱却して自立した活力あふれる社会生活を目指して下さい。変わる勇気を持って下さい。そうすれば、変える意気込みが湧いてきます。
両備グループの将来は皆さんの成長と共にあるので、自信を持って大いに活躍して下さい。
小嶋会長から皆さんに三つの約束を守るようにとのお話しがありました。第一は思いやりを持つということ、第二は3年の我慢、第三はご両親、家族や先生方への感謝ですね。この意味を良く理解して必ず実行して下さい。「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」です。
戦国時代、豊臣秀吉は下層階級に生まれ関白・太政大臣・太閤秀吉にまで上り詰め天下統一を果たしました。晩年は個人への執着が度を越してしまいましたが、何故彼が一代で大業を成し遂げたかということの一つのヒントがあります。織田信長に重用され出世街道を驀進していたころ、信長の重臣である柴田勝家が信長に聞きました。「何ゆえに殿はどこの馬の骨かもしれぬ猿めを重用なさいますか。他にも優秀な家臣は山とおりまする。」信長はこれに対して答えました。「あれはのう、何をやらしても一心よ」と。信長は秀吉の才能以上に直向きな一途さを買っていたのですね。草履取りの頃に信長の草履を懐で温めていて、信長から草履の上に座っていたと誤解を受けた話などは有名ですが、とにかく、自分の責務にたいして期待されている以上の結果を出そうとして工夫に工夫を重ねて成果を出していったのです。このことは、私たちがお客様に対する気持ちと同じです。お客様が期待されていること以上の結果を出して常にお客様から最上の評価を頂く努力をしていることに通じています。
皆さんはこれから新入社員教育を受け、それぞれの職場に従事しますが、この直向きな姿勢を失わないで欲しい。初心忘るべからず。自分の明るい将来を信じて常に前向きで一途一心な気持ちを持ち続けてもらいたい。職場で与えられた責務にひたすら邁進していれば、必ず新たな改善点が見つかり、新たな発想が生まれてきます。やれと言われた事を単にこなすだけの毎日ではなく、与えられた責務以上の結果を出そうしていれば、やがて、お客様から認められ、会社では無くてはならない存在に成長して行きます。毎日進化していれば、焦ることもありません。
明るい素直な心で前向きに、新たな一歩を踏み出して下さい。
改めまして、両備グループへのご入社 おめでとうございます
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