中国バス 社長
小嶋光信
昨晩は、本当に蒸し暑い晩でしたが、弊社開発のドリームスリーパーの初運行に際し、多くのご来賓にお出でいただき、盛大に初運行セレモニーが出来たことに、大変に感謝です。
暑い晩に、熱き想いで開発したドリームスリーパーの初運行が出来て、本当に幸せな気持ちになりました。出発までの短い時間でしたが、ご来賓の皆さんやマスコミの方々に実際に乗っていただいた際、みなさんの何とも嬉しそうな、ちょっとウキウキしている気持ちが伝わってきました。
夢のある、お客様本位のグッスリ眠って移動できる乗り物をと思って、松田専務を責任者に開発したドリームスリーパー、お陰様で皆さんに祝福していただいて満席で出発し、8月30日朝、無事に横浜駅に到着をしました。
開発責任者の松田専務自らがお客様とご一緒して、お客様の本音の声をたくさん聞いてくることが出来ました。その声を更に高速乗合バスの運行に活かして、世界一の高速乗合バスを目指します。
何故、この世界一のバスを両備バスや岡電バスでなく、中国バスに開発させたか、不思議に思う方が多いと思います。
実は、中国バスは一度破たんして、両備グループで再生したバス企業です。過激な労使紛争で、社員も幹部も身も心もボロボロになって、お客様からはストばかりして役に立たないバス会社、それも汚いバスで、挨拶もない乱暴な運転をする乗務員のバスと言われ、一時は整備管理や車両管理が悪く「燃える高速バス」というキャンペーンをマスコミに貼られて、窮地に陥ったバス会社でした。再生されたとは言え、なぜ世界でただ一つの高速乗合バスの開発を任せたか、不思議に思うのはご尤もです。
現在の中国バスは、安全運行面で、10万キロメートルあたりの事故率が1年間で0.05件前後と全国でもトップクラスの安全なバス会社になり、同僚の両備バスや岡電バスをはるかに抜いてしまいました。サービス面でも、両備バスや岡電バスをもう少しでキャッチアップするでしょう。しかし、まだ自信と誇りを取り戻すまでに至っていません。そこで、その再生の証として、この夢のあるバスの開発をプレゼントしたかったのです。世界一のバスを開発し、運行できる会社になったんだという自信と誇りを取り戻させたかったのです。
遠巻きに出発のセレモニーを見守っていた会社幹部や女性社員、乗務員さんの本当に嬉しそうな笑顔を見ることができました。
そして、両備グループ全社で、中国バスのみなさんと、開発に携わったみなさんの努力を祝福してあげたいと思います。