両備グループCEO
小嶋光信
両備グループにご入社おめでとうございます。心から歓迎します!
今日から、社会のために、お客様のために、自らも幸せに向かう「忠恕(ちゅうじょ)」の旅に出発しましょう。
1.何で両備グループは忠恕なのか?
―混迷の時代にこそ「思いやり」や「人間らしさ」が大事―
21世紀を迎えるとき、私は両備グループにとって21世紀はどんな時代になるか予測しました。今、世界を見渡すと、私が四半世紀前に予想した「21世紀は非人間的な自己中心主義と超合理主義の時代になる」が的中してしまいました。紛争や対立、SNSの誹謗中傷、さらには影響力の大きい立場の人が、フェイクニュースを振りかざす。何が真実か分からないほど、世界の秩序は大きく揺らいでいます。「自分が世界のルールだ」と言わんばかりの指導者たちには、強い危機感を覚えます。
しかし、社会が非人間的になればなるほど、その対極にある「思いやり」や「人間らしさ」を持った企業がダイヤモンドのように輝きます。だから両備グループは世界が失っていく「忠恕=真心からの思いやり」を敢えて21世紀の経営方針にしたのです。自分だけ良ければいいという「一年の計」ではなく、人を裏切らない「百年の計」を立てる。これが両備の勝ち方です。
実は116年も両備グループが続いてきた理由は、経営理念の「忠恕」にあります。21世紀、AIが進むほど「人間の心」や「ふれあい」は失われ、希少価値が高まります。他社が真似できない「思いやり」を経営の柱に据えることで、お客様に唯一無二の価値を提供できるのです。
- 社会への思いやり: 自由と平和があってこその企業です。
- お客様への思いやり: 私たちにお給料を払ってくださるのはお客様です。
- 社員への思いやり: 両備の真骨頂は、目的が「社員の幸せ」にあることです。
2. ピンチはチャンス、両備グループは逆境でこそ伸びる!
両備のDNAは「先憂後楽」。時代のピンチを先取りして変革することです。
かつての西大寺鐵道が、並行する国鉄の出現という危機を「バス事業への転換」で乗り越えたように、私たちは常に進化してきました。そして、公共交通が厳しくなると「くらしづくり」「まちづくり」「ICT」と発展しています。
「持たざる経営」が流行った時期もありましたが、そんな企業は逆境であっけなく倒れました。両備グループは、あえて事業を多角化し、リスクを分散しています。100年に一度といわれるコロナ禍でも、公共交通や観光部門の赤字を他部門が支えて乗り越え、更に、歴史上初めて2000億円を超える売上と100億円を超える経常利益を達成しました。以降、3年連続で全社員に特別賞与を支給できることは、私たちの誇りです。
3.スピード感が成長の糧
また、両備は「即断即決、三日の原則」を掲げています。逆境の時代であるときこそ「すぐやる・必ずやる・やり切る」。このスピード感が成長の鍵です。
4.猫社会に学ぶ「社会人の定義」
さて、「社会人」とは何でしょうか? 実はこの言葉、日本特有の表現です。
分かりにくい方は、両備グループの「猫社員」たちを見てください。現在、和歌山、岡山、群馬、さらにはベトナムまで計7名の猫社員が元気に働いています。「任せれば猫も働く両備グループ」と研究者に驚かれるほどです。
野良猫の親は、子猫が育つと心を鬼にして縄張りから追い出します。子猫が「ニャーニャー」泣いても突き放す。そして、お腹を空かせた子猫が自ら獲物を捕らえたとき、初めて「成猫」になります。
つまり、「親に養ってもらうのを卒業し、自ら稼いで生活を支える」。これが一人前の社会人の第一歩です。
さらに日本の「はたらく(働く)」の語源は、「はた(端=周りの人)」を「らく(楽)」にすることだと言われます。自分のために我慢して働く「労働者(ワーカー)」ではなく、誰かを楽にするために動く「社会人」になってください。それが「経世済民(世を収め、民を救う)」、つまり「経済」の本質なのです。
5.これからの両備社員にとって必要なものは何か?
① AIは「自分をワクワクさせてくれる最高の相棒」
2026年の経営方針は、「忠恕とAIの力で ワクワク仕事、生き生き暮らし」、そして「きっちり基本、しっかり安全」です。
「AIに仕事が奪われる」と不安がる人がいますが、心配無用です。将棋界の若き天才たちを見てください。彼らはAIを「敵」ではなく、最強の「師匠」や「相棒」として活用し、人類が数百年かかっても到達できなかった「未知の美しい一手」を楽しそうに編み出しています。
AIは、私たちがより人間らしく働くための強力なパートナーなのです。
② AIが苦手なこと、それは「忠恕」
実は、AIが逆立ちしても勝てないのが「忠恕」であり「人間性」です。これからのAI時代、一つのことだけをやる職人は通用しません。AIに単純作業を任せ、浮いた時間で「相手を思いやる」ことに集中する。幅広い経験を積んで「心を持った多能工(マルチプレイヤー)」になることが大事です。
最新のテクノロジーという「知恵」に、皆さんの「真心(まごころ)」という血を通わせる。そうすれば、仕事はもっとワクワクしたものになります。
6.代表との「3つの約束」
新卒3年以内の離職率が高い世の中ですが、それでは誰も幸せになれません。3年以内に辞めてしまうとキャリアが付きません。その中で両備グループは定着率の高い企業といわれています。それは私は皆さんと3つの約束をして、皆さんが実行してくれているのです。その3つの約束とは・・・。
- 忠恕(思いやり)を実行する: 「忠恕」の心が持てそうにないなら、両備ではやっていけません、と私はハッキリ言っています。
- 3年の我慢: 石の上にも三年。最初は叱られるのが仕事だと思って、図太くなってください。タフさが必要です(もちろんパワハラは厳禁ですが!)。失敗を「経験」と読み替える逞しさを持ってください。
- 感謝を伝える: 今日、帰ったら、ご両親や先生に「今日までありがとう。これから頑張ります」と伝えてください。身近な人に感謝できない人が、見ず知らずのお客様を幸せにできるはずがありません。
7.両備からのプレゼント
今日は皆さんに「両備フレッシュパスポート」を贈ります。
たま電車、和歌山や岡山の楽しい乗り物、神戸のクルーズ船、夢二郷土美術館など、両備が実現した「夢」を、ぜひ家族や友人と体験してください。
特に、2026年2月にオープンした西大寺バスセンターにある西大寺鐵道記念館も行ってみてください。大きな時代の変革を乗り切ってきたDNAが分かります。
まずは皆さんが両備グループのファンになっていただいて、「全員セールスの商人(あきんど)」になってください。
8.結び
大谷翔平選手は言いました。「人生が夢をつくるのではない、夢が人生をつくるんだ」。
かつての常識が通用しない今こそ、まずは「やってみる」ことです。
皆さんの「忠恕」の心がAIの力と結びついたとき、未来は劇的に変わります。
大いに夢を持って、共にワクワクする未来を創っていきましょう!










