JATA旅博2013に初出展!

両備グループ代表 兼 CEO
小嶋光信

9月14日、15日と東京ビッグサイトで開かれたJATA旅博2013に両備グループが初参加し、和歌山県と岡山県真庭市も協賛してくれました。

当初話があったときは、未だ両備グループの観光部門である鉄軌道、バス、タクシー、ハイヤー、観光船やフェリー、ホテルやツアー部門はそれぞれがあまり企業力として大きくなく、世界に売れているのはたま駅長と和歌山電鐵だけで、全体としての力が足りず、時期尚早という判断でした。

しかし、松田専務の熱心な要望もあり、両備三度の原則の三度目に熱意を買って、オーケーを出しました。両備グループでは新しい試みは利益を生むまでは道楽と言っています。先行投資と言えば格好が良いですが、どうしても理屈だけで説明出来ない商売の勘みたいなものがある時がありますし、若者の夢もあります。

私も若い時代に、無理に分からぬ事業計画を、辻褄を合わせて説明するのは潔しとせず、「これは私の道楽です」といって事業の許可を取ったことが何度もありました。「道楽」と言って事業を許可してもらうと、不思議なもので、「よし、それなら絶対に黒字にしてみせる」という意地を密かに抱いて、頑張って必ず黒字の商売に育てていこうと自らを奮い立たせたものでした。故・松田基さんは、私が「これは私の道楽です」と言うと、「やってみなはれ!」と言って若者にチャンスをくれた。その企業DNAは残さなければなりません。きっと、しくじっても大したことにならぬと踏んでいたのでしょう。

今回も、今までの事業実績に免じて「やってみなはれ!」と言ったのです。ボリューム感を加えるために和歌山県や小豆島(香川県)等の観光振興に熱心な自治体と連携するようサジェスチョンしました。

ところが、旅博への出展意義が、開催直前の2020年オリンピックの東京招致決定によって、様相がガラッと変わりました。

三位一体の行財政改革以来、円高による長期構造不況も加わって地方経済の落ち込みが激しくなり、両備グループは100年の計として首都圏シフトを引いて、東京での事業構築を松田専務に託し、東京事務所を設立して、事業の再構築を図っています。

一足先に両備システムズを中心とする情報系各社や、両備トランスポートと両備バスには東京支店がありましたが、ここ数年、新たに、在京のハロー・トーキョー、イースタンエアポートモータース、ニッコー観光バスの再建や、不動産事業の構築。東京都観光汽船さんとの御座船「安宅丸」の共同事業などの展開が加わってきました。

今回の旅博への展開では、特に海外からのインバウンドとして英語が話せる乗務社員を擁するハロー・トーキョーやイースタンエアポートモータースのハイヤー、タクシーへの評価が高かったといえます。また、ニタマ駅長の初出張が花を添えて、たま駅長と和歌山電鐵が海外のお客様の心を掴んだようです。日本情緒満載の御座船はこれからの商品力の磨きをかけて営業努力をすれば、7年後の東京オリンピックへ向けての観光の目玉となる予感がします。未来バス「SOLARVE(ソラビ)」の展示、高速乗合バス「ドリームスリーパー」や御座船の試乗も人気を呼びました。

私もカリスマ・バスガイドの崎原真弓さんの司会で、たま駅長代理とともに講演をしました。お客様の興味の中心は、各ブースでのじゃんけん大会でゲットできる無料グッズやお土産です。おまけにお客様は幼児からおじいちゃん、おばあちゃんまでの広範囲で、こういう講演ほどやりがいのある難しい講演はありません。多くの方に興味を持ってもらえるたま駅長誕生秘話といちご電車、おもちゃ電車、たま電車と猫の顔をしたたまステーションの二部構成にテーマを絞り、真ん中と最後にじゃんけん大会を2度入れました。突然のアドリブの演出をしましたが、崎原さんは流石にカリスマ・ガイド、打ち合わせなしで、息のあった講演になりました。商品係の皆も一体となって頑張ってくれました。

お客様から、「私も和歌山電鐵に乗りました」「たま駅長の話が面白かったので今度会いに行きます」というお声をいただけたり、中国政府の観光部門の大阪の責任者の方が和歌山電鐵と白浜温泉に行きたいが連絡させて欲しいとわざわざ言いに来てくれたり、想像以上の反響でした。僅か30分の講演で皆と仲間の輪を作れるところが旅博の良いところかもしれません。
今後の課題は、インターネットによる海外への案内と受注体制の強化であり、リョービツアーズの東京での営業体制の構築と海外からのインバウンド向けの分かりやすい商品づくりです。

東京の情報系の皆さんも連休なのに熱心に手伝ってくれて、岡山と東京の英語の出来る社員の応援や小童谷専務をリーダーにした両備観光グループの延べ90人以上の皆が、一つの輪になって、日本で、世界で通用するネクスト両備づくりに頑張ってくれました。本当に清々しい攻めの努力で、皆さんに感謝です。

感激のどさくさに松田専務から「オリンピックが行われるまでの7年間続けさせてください」と陳情され、「ヨッシャ!」と答えてしまいましたから、これからさらにアイデアと営業体制をキチンとした旅博プロジェクトを創って進めて行くことになります。

世界に向けてがんばろう!頑張ろう!ガンバロー!!

20130915

両備グループ