岡山電気軌道社長
小嶋光信
「KURO×夢二」電車は思った以上に素晴らしい出来栄えでした。
夢二生誕130年を盛り上げるグループ企画として、やっぱり夢二電車はKUROでと思って水戸岡さんにデザインをお願いしましたが、まさにピッタリでした。
夢二と言えば「大正ロマン」、大正ロマンといえば「夢二」です。岡山電気軌道のKUROは昭和28年製、岡電で最も古い今年61歳となる電車ですが、このたび「KURO×夢二」電車としてリニューアルして登場し、最も大正ロマンに相応しい電車になりました。
KUROの車体の片側には『立田姫』『秋のいこい』『早春』『童子』、もう片側には『加茂川』『憩い』『宝船』『入り日』と、各4枚ずつの夢二の代表作が本当に素晴らしく映えています。
夢二のデザインを活かした生誕130年を記念したマーク(ハートに握手)も水戸岡さんにデザインしてもらい、雰囲気づくりに一役買っています。
今日(4月10日)の出発式には、岡電沿線の門田屋敷の三友保育園園児約30人をお招きして、式典とテープカットの後、KUROの中で小嶋ひろみ夢二郷土美術館館長代理による夢二が書いた童話の読み聞かせも行い、園児たちも大喜びでしばしの電車の旅を楽しんでいました。
余談ごとですが、三友保育園の園児たちの躾の行き届いた、ハキハキと挨拶できる立派な姿を見て、「まだ日本は大丈夫。この子たちが今日、岡山の偉人である夢二に触れ、その思い出も胸に、きっと地域のために育っていってくれる」と大変明るい気持ちになりました。