財団法人 両備てい園記念財団 第30回助成金贈呈式ごあいさつ

財団法人 両備てい園記念財団 理事長
小嶋 光信

本日はご多忙な中、弊財団の第30回の贈呈式に、岡山県立大学 三宮信夫学長をはじめ、ご来賓の各大学の先生方、またご選考いただいた山口恒夫先生他、選考委員の先生方、受賞者の皆様に厚く御礼申し上げます。

毎年この場に立っていつも思うことは、経済情勢厳しい中、財団の運営がお陰様で順調に進み、またそれを支える両備グループ各社が堅調な業績で財団の下支えができていることの有難さです。低金利時代に財団運営をしっかりして、助成を続けていくことは大変な努力が要りますが、運用の方も順調に進み、今年は助成金額を1千万円の大台にのせることができました。

両備てい園記念財団のていの字(木へんに聖:かわやなぎ)は、弊グループの創業者松田与三郎翁の雅号を取ったものです。中国の柳の一種で、大風が吹こうが、環境が変わろうが、しなやかに、変化に順応して、しぶとく経営をするという意味での雅号ではないかと思います。この財団の特徴は生物学の研究を中心に、文化、芸術、教育の研究、文化財保護保存やスポーツ振興に、幅広い助成を行なっていることです。

生物学研究の助成といえば、最近私共の経営再生している和歌山電鉄貴志川線のスーパー駅長、三毛猫のたまちゃんが、客招きとブランドイメージ向上で頑張って11億円もの経済効果を発揮し、奮闘していますから、財団でも表彰してあげないといけないのかもしれません。

私どもの助成は、1件1件の皆様の研究からすると慈雨みたいな金額ですが、私も岡山大学の経営の一端を担っておりますので、皆様の研究費の調達が大変で、まさに研究費以前に出張旅費の確保にも困難をきたすという状況を知っております。この助成が、いささかでも皆様の研究のお役に立ち、岡山県から世界に、また日本に、地域社会に素晴らしい研究が行なわれ、社会に貢献されることを心から念願しております。

両備てい園記念財団