両備グループ東京事務所 開設あいさつ

両備グループ代表 
小嶋光信

瓢箪から駒と言いますが、両備システムズ等のオフィスのあった千代田区三番町のビルが再開発されることになり、このたび思い切って足場の良い田町イーストビルに情報系各社の東京統合オフィスと、両備グループの東京事務所を新設することになりました。

情報系を主とするオフィスの開設に神事は似合わないと思われるかもしれません。しかし、国際化とは、一国の歴史、文化や民族を誇りに思い、それぞれ信仰する伝統的な宗教をもっていること、それらを互いに認め合うことが実は大切なのです。戦後の日本はそれをはき違えて、無国籍、無宗教を国際化と思ってしまったようです。ですから、少なくとも両備グループ各社の社員のみなさんは日本人としての誇りと、良い意味の信仰をもっておいていただきたいと思っています。

東京事務所のお祭りするお社は、今回初めて私自身、それも出来るだけ伝統的な作法でいただきにあがりました。伊勢参りは、二見浦で斎戒沐浴して身を清め、豊受大神宮にお参りしてから皇大神宮にお参りするのが正式なんだそうです。斎戒沐浴こそしませんでしたが、立派なお社を厳かにいただいてきました。

2010年の創立100周年を迎えるにあたって、次の100年も社会やお客様に信頼していただき、社員も安心して働ける企業づくりを進めています。今までの100年のようにこれからの100年は安定した時代ではなく、激しい競争の中、一歩間違えば企業生命が危うくなる時代です。

両備システムズを中心にした両備グループの情報系企業は、今までは国家の成長と安定した財政に支えられた行政や医療分野に専門特化し、ストックビジネス中心に堅実に伸びてきました。しかし、両分野とも国の緊縮財政の中で、環境が大きく変化して、決して安定・堅実とは言えなくなってきました。また、行政、医療の分野も、いわゆる集中と選択が行われ、事業として合理化、効率化されていき、今後は『経営』がキーワードになってくるでしょう。情報系分野であっても経営のソリューションのお役に立つ必要が出てきますし、そちらへのウエートが高まっていきます。その意味で両備情報グループとして、それぞれが持てる力をコラボレーションして、新しい情報系の事業分野の構築が必要となるでしょう。

また、情報システムを構築する仕事から、情報を駆使したビジネス、すなわちIT産業へと大きく広がりをみせています。 グループでみると、情報系企業としては成功したといえますが、情報を駆使したビジネスへの広がりにはいささか遅れを取ったのではと思っています。しかし、これも決して遅れすぎたというものでなく、追いつき追い越せるだろうと決意しています。加えて、マーケットにおいても岡山を含む地方ほど厳しく、成長力が乏しくなってきて、首都圏一局集中の感があります。
そこで、両備情報グループの東京事務所の中に、両備グループ東京事務所を置き、情報系各社のコラボレーションのみならず情報系企業と運輸交通部門の企業、生活関連企業とのコラボレーションを進めて、新しい事業構築を計りたいと思っています。

そのためにも、首都圏でも受け入れられる視覚、聴覚に訴えるスタイル、センスを磨くことも重要な要素となります。今回のオフィスづくりは、両備情報グループ長の坂本副社長(両備システムズ)を中心に、実務部隊として実行委員長に三宅常務(両備システムズ)があたり、両備グループのデザイン顧問の水戸岡鋭治さんに監修していただきました。いわゆる”戦うオフィス”として、事務所は社員のデスクを固定化せず、必要に応じて必要な社員が必要な場所で、個別、もしくはプロジェクトに応じて集まれるオープンな空間とし、セキュリティもしっかりした21世紀らしいオフィスになっています。エレベーターで4階に上がると、いつも「スパー駅長・たま」が笑顔でお迎えするでしょう。

グループ年商1,400億円のうち、現在首都圏マーケットでのグループ年商は、約150億円ですが、3年後には300億円、10年後には500億円にはしたいと思っています。10年、20年のレンジでは、1,000億円規模くらいになっていなければ、両備は元気な企業とはいえなくなっているでしょう。

両備グループ東京事務所は両備システムズの松田敏之常務が新たに担当しますが、

  1. M&Aを含む新事業領域の構築
  2. グループ各社の東京進出のお世話
  3. 首都圏での人材確保

が主任務です。

グループ各社のみなさんは気軽に東京事務所を利用して下さい。グループ各社とも良くコラボレーションして、首都圏でのビジネスを大いに発展させて、将来の両備グループの事業基盤づくりに貢献していただきたいと思います。

両備グループ