両備ホールディングス 社長
小嶋光信
このたび群馬県伊勢崎市に本社をおく共栄運輸倉庫(株)が、両備グループの仲間入りをすることになり、11月23日に正式に業務を引き継ぎました。
伊勢崎市は国定忠治の生誕地で、赤城山のふもとの近くです。赤城山は学生時代によく合宿していたところで、すぐ先の上越は私のスキーのホームグラウンドでしたので、大変懐かしく、親しみを持てる地域です。
共栄運輸倉庫(株)は、長岡洋介氏が昭和53年に設立し、その間、積極的に事業を拡大、発展させてこられました。しかし、個人オーナー企業のため、これ以上の発展には限度があると考え、以前から若干の交流があり、両備グループの能力主義的安心雇用や、両備トランスポートのように支店クラスを分社する経営などを取り入れられていた経緯から、さらなる発展のためには、物流事業の実績がある両備ホールディングス(株)に経営を委ねることが第一と判断されるに至り、その要請を受けこのたび同社の関連子会社を含めた全事業を継続し、直接経営にあたることとなりました。
共栄運輸倉庫(株)の事業概要は、資本金9,700万円、従業員数350名、年商52億円(18年度)で、事業内容は貨物自動車運送事業、倉庫業、通関業、流通加工センター業などです。保有車両は、トラック214台、フォークリフト40台で、倉庫面積は一般倉庫10,448平米、冷蔵倉庫1,832平米、冷凍倉庫3,280平米、防爆倉庫1,082平米 の合計16,642平米です。
中堅の運輸倉庫業ですが、冷蔵倉庫や防爆倉庫の移動ラック開発で保管量を大幅アップしたり、GPSカーナビを使って、車内庫内温度管理と自動配車やメッセージの送受信のシステム『ODシステム』を自社開発したり、ユニークなアイデアと提案営業が強みです。現在は一つひとつの仕事の規模が中途半端ですが、共栄運輸倉庫(株)の冷凍、冷蔵事業のノウハウ、防爆倉庫の取り扱い、静脈物流の構築や提案営業などの事業の得意技と、北関東、東海・北陸、東北などのエリアが両備トランスポートの空白地帯を補完することと相まって、両社のコラボで、面白い将来の物流戦略が描け、今後の経営のやり方次第で、魅力的な取り組みになると思っています。
この23日、伊勢崎市内のホテルで、会社の約3分の1にあたる約100名以上の社員、幹部のみなさんと懇談し、一人ひとりと握手をしましたが、社員の平均年齢が若く、みなさん人柄も良く、その期待のこもった友好的な対応に凄く心を打たれました。特に幹部や若手社員のみなさんの中に、キラリと光るものがあり、新しい物流事業をともに創造していく両備グループの一員としてのこれからが楽しみです。