Message代表メッセージ

2007.04.02

両備グループ入社式式辞「ふくらむ夢に咲かせる根気」

両備グループ代表  
小嶋 光信

両備グループ各社にご入社おめでとうございます!
心から歓迎申しあげますとともに、これまで育てていただいたご両親、ご家族の皆様、教育してくださった先生方に心から御礼申し上げます。

両備グループにとって歴史的な記念すべき年に入社された皆さんは大変ラッキーであると思います。両備グループが西大寺鉄道として1910年に生まれて、この2010年で100年を迎えるにあたって、歴史上2度目の大改革の年です。この4月1日に両備バスと両備運輸が合併して両備ホールディングスとなった記念すべき第一期生です。

両備グループは、1910年に西大寺鉄道という軽便鉄道から生まれましたが、昭和30年代には、軽便鉄道の時代の終わりを予感し、昭和30年に子会社であった両備バスと統合、新社名を両備バスとして、昭和37年には軽便鉄道事業を閉業しバスを主事業とする新体制で生まれ変わりました。そして、昭和40年代にはマイカー時代を予見して、今日のように垂直に水平に多角化を進めて、現在48社、年商約1300億円、経常利益42億円、社員総数6000人以上の企業グループに成長しました。

更に、最近とみに両備グループは元気が良いですねとよく言われます。平成16年、両備運輸が始めた津市と中部国際空港セントレアを結ぶ海上アクセス「津エアポートライン」や、昨年開業した南海貴志川線を引き継いだ「和歌山電鉄」、福山市の「中国バス」の再生も、みな地域の皆様がお困りのことを、我われの提案と解決能力で、お客さまのために事業化、再生化したものです。 

また、岡山市内、県内で進めている「まちづくり」運動も、6~7年前から岡山市内中心部の空洞化、土地価格の下落を防ぐために積極的に取り組んでいることで、

  1. 岡山中心部の柳川ロータリーにランドマークとしての、県下一の高層マンション「グレースタワー」や、出石小学校の跡地開発は、都市中心部の居住の便利さ、快適さ、都市インフラの効率化の再発見をしていただき、地域が元気になるために形に表してのご提案です。
  2. 路面電車「MOMO」や水戸岡デザインのバスの投入で、21世紀の都市交通のあり方を再発見していただいています。
  3. 地方の時代は、その地域の産業力であり、岡山県は交通の拠点性が産業としての売りであることから、早島インター至近に8万坪の複合型流通センターを造り企業誘致を計っています。

等、地域づくりへの企業努力を着実に積み上げてきました。

結果、岡山市中心部が見直され、我われのマンションも含め700戸以上の開発が進み、中心部の土地の下落を押さえる一助になりました。また流通センターには5社以上の中四国の物流をする企業群が集まってきました。これで地域を支える雇用と消費と税収も伸びて、地域発展にもいささかでも寄与出来たと思います。

安心して働ける企業づくりで「新しい100年にむけて」

そしてこの2010年で両備グループは100周年を迎えます。一般的には周年行事というと、記念の社史や記念品を作ったりしますが、私は今までの100年を振り返り、今までの企業経営にとって良かったものを残し、悪いものは捨てて、新しい100年を更に生き抜いていく逞しい企業を作ることが100周年だと思っています。

今までの100年はこれからの10年と言って良いぐらい時代の移り変わりは早く、企業体質が弱く、環境適応力の乏しい企業はあっと言う間に潰れてしまうと思います。社会に信頼され、皆さんがこれから働くであろう30~40年という人生設計が出来る、安心して働ける企業造りを目指しています。

今までの100年近く我われを育んできて、これからも残しておかなくてはいけない企業の仕組みに「信託経営」と「労使強存・共栄」と、新たに付け加えた「能力主義的安心雇用」いう思想があります。

両備グループには交通運輸業、情報産業、生活関連産業の3つのコアがあります。そして、それぞれ会社は、親会社、子会社の関係でなく、この「信託経営」と「労使強存共栄」思想と「能力主義的安心雇用」で、ほとんど黒字の経営で自立して経営されています。
そして今、グループをあげて、次の100年に向けて大いなる転身を模索している最中です。

両備ホールディングスの誕生のいきさつ

両備グループは、多角化で、グループ全体が大きくなったため、バスだけのイメージでグループを引っ張っていくことは難しくなってきました。そこで、今後の100年を考えて体質の良い両備バスと成長力の強い両備運輸を合併し、新たに両備ホールディングスが生まれたのです。

「信託経営」により個々の企業が自立して経営する良さと、人、物、金という経営資源を一括管理して総合力をもつ「両備経営サポートカンパニー」を含む12のカンパニーで、新たなる発展を試みるのです。

各カンパニーはそれぞれ独立した1社と同じオペレーションになりますので、両備ホールディングスご入社のみなさんはカンパニーへの入社と思って下さった方が分かりやすいと思います。この両備ホールディングスを交通運輸部門と生活関連産業の中核とし、それと両備システムズを中心とする両備情報グループという核を中心に「信託経営」されていきます。

経営理念と経営方針

昨年は両備グループ100年を検証して、これからも残して行かなければならない不易流行の不易な経営理念として、初代、松田与三郎翁の大事にしていた言葉である「忠恕=ちゅうじょ」、すなわち”心からの思いやり”をあげました。
両備グループの多くはサービス業ですが、このサービスの根底に、人としての思いやりがなければ意味をなしません。就職説明会の際に、もし「自分さえ良ければ良い」と思っている人は、両備グループの社員には向きませんから受けない方が良いですよと申し上げたのはそのためです。

そして、経営方針として、

  1. 社会への思いやりとして「社会正義」
  2. お客様への思いやりとして「お客様第一」
  3. 社員への思いやりとして「社員の幸せ」

をかかげました。
社会のために、お客様のために一生懸命働いて、皆さんが幸せになっていただきたいと、両備ハッピーライフプロジェクトを実行中です。

日本を取り巻く4つの不安

今、日本中の人々が、何か日本はおかしいなと思っていると思います。大きく4つの不安があると思います。

 

  1. 生活の不安は、世界の1、2位の所得でありながら、多くの人が、もっとお金をと思っています。みんなが良い住まいで、電化製品に囲まれて、昔は一家に一台の車と電話が、一人に一台になれば、いくらお金があっても足りません。「出を制する生活」に戻さなくては、生活も企業も社会も国も持たないでしょう。
  2. 健康ですが、自らを律せなくなったために、健康管理意識がなく、生活習慣が勝手気ままで、そのうえ欲しいものを買った残りを食生活で節約するために、栄養のバランスが目茶苦茶です。これでは健康でいられるはずはなく、社会人の半数が未病もしくは病気で、40歳代では5人のうち一人しか健康な人がいないという有り様です。
  3. 老後の不安ですが、皆様はこれからというときで、老後など考えられないでしょうが、みんないずれくるのです。年金の不安から、多くの人が老後に所得がなくなったら生きていけるか心配しています。
  4. 教育ですが、今日の繁栄した日本は素晴らしい能力で築かれたものですが、その能力の基本の読み書きが世界のトップクラスであったものが、日本の学力は近年大幅に低下しました。世界で読解力8位から14位(1位・フィンランド、2位・韓国、3位・カナダ)に、数学的応用力はなんと1位から6位に、この2000年から2003年で急落です(OECD調べ)。それ以上に学ぼうという意欲、気力の減退が問題です。そして、人間としてどうやって社会の一員として暮らして行くかという躾が出来ていないことも問題です。

「何のために生きるのか」「何のために学ぶのか」「何のために働くのか」という何のためが分からなくては意欲も気力も沸きません。多くのみんなに何のためにと聞くと自分のためと答えます。自分のためなら、何の励みもありませんから、食べて、生活出来て、欲しい物が買えれば良い程度になってしまいます。

働くとは「はたを楽にする」とも言われますが、はた、即ち相手を楽にするためということを知ることです。「世のため人のため」と言いますが、自分が生活するという低い次元だけでなく、社会を良くしていく人材に育ってください。

ふくらむ夢と咲かせる根気

これから皆さんは社会人としての夢と不安の両方を持っていると思いますが、京都の三十三間堂に「ふくらむ夢に咲かせる根気」と書いてありました。夢は一生懸命努力して、根気よく働いて達成されるのです。

「桃栗三年柿八年」と言って、花が咲いて実をとるには最低3年かかります。しかし、花も咲かず、実もつけぬうちに新卒の半分が3年以内に辞めてしまうという日本の状況はいかがかと思います。これでは、折角「夢」を求めて頑張っても、根気が続かず途中で辞めてしまっては、いつも人生をリセットしてしまっていて、一歩も進歩しません。

人間の筋肉もそうですが、苦しいな、止めてしまおうかと思って、でも、もうひと踏ん張りしようと努力したときにプッと付くのだそうです。働くことの多くは楽しいものですが、もし何かで壁にぶつかったときにはこの私の言葉を思い出して、3年はじっと続けて頑張って下さい。きっと人生の夢が咲き出します。

充実した教育体系

両備グループは皆さんの夢と根気よい努力をサポートするための教育システムが充実しています。

全体教育は「両備教育センター」で、専門教育は各社が積極的に行います。
健康は「両備健康づくりセンター」がサポートします。

そして、20代では「アンダー30」というグループ教育、30代前後からいわゆる「両備大学」としての経営管理基礎講座、「両備大学院」としての青年重役制度(ジュニアーボード制度)と全国でも特色ある教育システムが整っています。これからは教育とジョブローテーションでキャリアアップするように、さらに人事制度を整えていきますから楽しみに、頑張ってください。

皆さんは宝石の原石なようなもので、自らを磨いて人の財産と書く「人財」という「世の中に役立つ人」に育ってください。そして、両備グループともに幸せな人生を歩まれることを心から願っています。 

両備グループ

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