「合わせてもらう」じゃない。
受け入れる私たちが
変わっていく。
特定技能1号の外国人バス運転手として、全国初の合格・デビューを果たしたインドネシア出身のイユスさん。両備グループのバス会社・ニッコー観光バスでは、2026年現在、羽田空港内で旅行者の送迎を担う事業を彼に任せている。その背景にあったのは、言葉や宗教への配慮にとどまらない、「受け入れる側が変わっていく」日々だった。
松本さんは、その歩みを「育成」ではなく「伴走」だったと振り返る。
多様性とは、特別な誰かのための取り組みではない。受け入れる側がどう変わり、どう向き合っていくのか。日々の小さな対話と思いやりの積み重ねを通して生まれた、これは「成功談」ではなく、受け入れる側の「変化」の記録。
多様性とは、特別な誰かのための取り組みではない。受け入れる側がどう変わり、どう向き合っていくのか。日々の小さな対話と思いやりの積み重ねを通して生まれた、これは「成功談」ではなく、受け入れる側の「変化」の記録。
「第一号」を迎える。その決断の背景。
- ――Q.最初の外国人ドライバーとしてのイユスさんの採用について教えてください。
- A.最初にイユスさんの採用を決めたのは私でした。正直、社内でも不安の声はありましたし、それはもっともだと思っています。言葉のこと、宗教のこと、安全のこと…。ただ、業界全体での未来のことを考えると、チャレンジしないままでは前に進めないとも感じていました。
デビューまでの1年半、
仕事より先に整えたもの。
仕事より先に整えたもの。
- ――Q.採用後、どのように受け入れを進めていったのでしょうか?
- A.最初は事務の仕事から始めてもらいました。いきなり運転、ではなくて、会社の流れや人を知ってもらう時間が必要だと思ったんです。
たとえば宗教については、礼拝の時間や、食べられない食材、ラマダン時期のルールなど、私たちが知らないことばかり。「どうしたら気持ちよく進めていけるか」を一つずつ一緒に考える、その積み重ねだったかなと思います。
職場の空気に生まれた、小さな変化。
- ――Q.職場の雰囲気に変化はありましたか?
- A.みんなが「これは大丈夫かな?」って、一度立ち止まって考える場面が増えた気がします。お土産を渡すときに原材料を確認したり、インドネシア語を覚えて話しかけてみたり(笑)。
イユスさん自身、ユーモアのセンスもあって、ほかの社員との仲も良好です。イユスさんの故郷へ、みんなで遊びに行ってみようという話も実現しそうなんですよ。
多様性は「特別な対応」ではなく、当たり前へ。
- ――Q.「多様性」を、どうとらえていますか?
- A.多様性の幅って、決める必要はないと思っています。そもそも外国人だけの話ではないですよね。年齢も、経験も、働き方も、それぞれ違う。
だからこそ、最初から線を引くのではなくて、受け入れる側が学びながら変わっていくことが大事なんじゃないかなと。第二、第三のイユスさんが、自然に働ける会社にしていきたいですね。
気づけば、みんなの働きやすさにつながっていた。
- ――Q.日頃から大切にしていることはありますか?
- A.事業所の設備や休憩室の改善をはじめて、「これをやったらみんなが喜ぶだろうな」と思うことはやるようにしています。逆に、「これはいやだろうな」と思うことは、しないように。誰に対しても、丁寧に対話したいですね。
僕だけでできることは限られているので、有志で改善委員会を立ち上げて話し合ったり、意見箱を置いたりとかね(笑)。小さな積み重ねが、働きやすさを生むと思っています。
人と向き合う仕事を、
挑戦を後押ししてくれる場所で。
挑戦を後押ししてくれる場所で。
- ――Q.どんな人と一緒に働きたいですか?
- A.仕事は、AIの力を借りてできる部分がこれからもっと増えていくと思っています。
だからこそ、対面できちんと話ができる人、笑顔で話ができる人、現場で人と向き合える人と一緒に働きたいですね。
仕事だから、日々いろいろあります(笑)。それぞれのやりたいことに向き合いながら、一緒に楽しんで目指していけたらと思っています。
- ――Q.最後に。松本さんにとって両備グループはどんな場所?
- A.僕は転職組なので、より強く感じる部分もあるんですけど、両備は「やりたいことに対して背中を押してくれる場所」ですね。これから入ってくる人にも、そう感じてもらえたらうれしいです。
profile
ニッコー観光バス株式会社
代表取締役
代表取締役
松本さん
30代後半で両備グループに転職後、現場と経営の両面に携わる。
現在は、ニッコー観光バスのCOOとして、多様性や働きやすさについての意識を高く持ち、東京地域での事業運営を担う。
現在は、ニッコー観光バスのCOOとして、多様性や働きやすさについての意識を高く持ち、東京地域での事業運営を担う。