Interview先輩社員インタビュー

社員一人ひとりの「ダイバーシティ」#01

01

両備グループ経営戦略本部 クリエイティブサポート部
シニアリーダー
乾 紘美(いぬい・ひろみ)さん=兵庫県西宮市在住

在宅勤務型テレワークという新たな試み

大学卒業後は家電メーカーに就職し製品デザインを担当していましたが、交通運輸観光、ICT、生活関連事業など幅広い事業を展開し、デザイン性やアイデアを重視する両備グループでの仕事内容に魅力を感じ、転職しました。すでに結婚していて、年齢的にそろそろ子どもがほしかったのですが、当時のクリエイティブサポート部は数人しかおらず多忙。転職したばかりで休んでいいのかという葛藤もありました。
3年目に入り、仕事が軌道に乗ったころにタイミングよく妊娠。出産後は育児休暇を取得し、子どもが1歳を迎えるころに時短勤務制度を利用して早く職場復帰するつもりでした。しかし、2016年1月に実際に子どもが生まれると今までと同じような働き方ができるのか、みんなのスピードについていけるのかと不安が生じました。また、待機児童問題が想像以上に深刻で希望の時期に保育園に入ることもできず、さらには子どもの食物アレルギーがアナフィラキシーショックを起こすほど重症だったため保育園に預けること自体を悩むことに。家庭での日々の治療も欠かせないことから上司に事情を相談し、「自宅で働くことができたなら」と思いを伝えたところ、上司と人事部から「お試しで在宅型テレワークという形で勤務してみませんか?」と提案していただきました。そして、2017年4月、一度はあきらめかけた仕事復帰を実現することができました。

在宅勤務型テレワークという新たな試み

親子の時間が増えてキャリアにもプラスに

両備フレキシブルワークプラン制度を利用し、1日6時間のフレックス時短勤務で、日中は母とベビーシッターに育児を任せて仕事をしています。月1回は部内連絡会のため必ず出社。そのほか、必要に応じて1、2週間に1回は職場に顔を出しています。
在宅勤務の場合、日々の報告事項や月数回行われる部内会議への参加、PC機器や情報セキュリティ関連の自己管理を徹底する事などオフィス勤務よりも制約が多くあります。その反面、外出用に身支度を整える必要も通勤もないので自由に使える時間が増え、家事や育児などに有効活用できるようになりました。子どもとゆっくりと過ごせるのは何にも代えられない大きなメリットですし、満員電車に乗るストレスからも解放されました。デザインの仕事は完成まで試行錯誤の連続で、その途中段階を誰かに見られるのはとても恥ずかしかったのですが、周りの目を気にせず自由にスケッチしたり、絵の具を使ったり、今までなかなかできなかったイラストに挑戦することもできるなど表現の幅が広がりました。
時間が自由に使え、苦手な仕事でも逃避できる環境がある分、自己管理は極めて重要です。仕事中は部屋から出ないようにして物理的に誘惑を断ち切り、集中しやすい空間づくりを工夫。勤務態度が見えないのでアウトプットが評価のすべてになりやすく、プレッシャーもありますが、子どもがいるからこそ浮かぶアイデアや高められるデザイン性を求められることが増え、やりがいにもつながり、この働き方は今後のキャリアにプラスになると感じています。

さまざまなステージでベストな選択を

ベビーシッターを利用し始めてから内閣府実施の「ベビーシッター派遣事業」という割引制度※を知り、会社に伝えると両備グループ全体としてすぐに導入してくれ、利用ができるようになりました。社員の生活環境の変化や思いに寄り添い、相談や提案にも柔軟に対応してくれる会社だからこそ、働き方の選択肢が広がり、新しい働き方にチャレンジできます。社員満足度の向上はサービスの質を高め、お客様満足へとつながります。子どもが小さいうちはできるだけそばに居てあげたいですし、可能ならば第2子もほしいので、しばらくは在宅勤務型テレワークの形で働くつもりですが、子どもの成長に合わせてその都度よりベストな働き方を会社と共に考えていきたいと思っています。
※「ベビーシッター派遣事業」とは、国から委託を受けた公益社団法人全国保育サービス協会が事業主(企業)と連携して、事業主に雇用される労働者がベビーシッター派遣サービスを利用した場合に、その労働者が支払う利用料金の一部を助成又は全部を助成する事業です。
公益社団法人全国保育サービス協会URL;http://www.acsa.jp/htm/babysitter/

さまざまなステージでベストな選択を